Google Cloudがハイブリッドクラウドソリューションの「Anthos」を一般提供開始他のパブリッククラウドでも利用可能

 Google Cloudは2019年4月9日(米国時間)、サンフランシスコで開催中のGoogle Clooud Next ‘19で、同社が「Cloud Services Platform」と呼んできたハイブリッドクラウドソリューションを、「Anthos」と改称、一般提供を開始したと発表した。

» 2019年04月10日 03時12分 公開
[三木泉@IT]

 Google Cloudは2019年4月9日(米国時間)、サンフランシスコで開催中のGoogle Clooud Next ‘19で、同社が「Cloud Services Platform」と呼んできたハイブリッドクラウドソリューションを、「Anthos」と改称、一般提供を開始したと発表した。

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 Anthosはコンテナベースのハイブリッドクラウドソリューション。KubernetesとIstioを主要な構成要素とし、クラウドとオンプレミスでコンテナ環境を一括管理し、セキュリティとガバナンスを確保できることを目的としている。概要については、「Google Cloudのハイブリッドソリューション『Cloud Services Platform』はどうなるのか聞いた」という記事で紹介しているのでお読みいただきたい。

Cloud Services PlatformはAnthosと改称された

 基調講演で紹介された新しいポイントは、「Anthos Migrate」という移行ツールとマルチクラウド対応。

Anthosの主な特徴

 Anthos Migrateは仮想マシンをコンテナに自動変換する機能を提供する。基調講演では、VMware vSphereの仮想マシン上のアプリケーションをコンテナに変換し、Google CloudのGoogle Kubernetes Engineへ移行するデモを見せた。同ツールはまもなくβ版を提供するという。

 マルチクラウド対応では、上記の通りKuberneetesとIstioを構成要素としているため、Google Cloud、オンプレミスに加え、他のパブリッククラウドなどにまたがる共通基盤を構築できることを強調。単一のアプリケーションを、まとめて複数の環境にデプロイできることをデモで示した。Istioを通じ、複数クラウドにまたがって、アクセスポリシーを含めたセキュリティの一括管理もできる。Anthosはマネージドサービスであるため、他のクラウドで動かす場合でも、運用はGoogle Cloudが行う。

 Anthosにより、Google Cloudは、マルチクラウド対応でロックインを避けるというメリットを提供できる一方、他の主要パブリッククラウドにコミットしているユーザー組織とのビジネスチャンスも得られると表現できる。

Istioを使い、マルチクラウドでアクセスポリシーを管理するデモ

 Anthosについて、VMwareは協力している。他にはハイパーコンバージドインフラをはじめとしたハードウェアやセキュリティ、開発ツールなどのベンダーがパートナーとなっている。その中にはCisco Systems、Lenovo、Dell EMC、Hewlett Packard Enterprises、Aqua Security、Palo Alto Networks、NetApp、Couchbaseが含まれている。

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