マイナビが発表した「マイナビ AI推進社会におけるキャリア観に関するアンケート」の結果によると、2020年卒業予定の学生の75.4%がAIやITに関連した職種を志望していないことが分かった。
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マイナビは2019年6月4日、「マイナビ AI推進社会におけるキャリア観に関するアンケート」の結果を発表した。同調査は、2020年卒業予定の全国の大学生と大学院生7342人を対象としたもので、AI(人工知能)推進の社会の中で自身の働き方についての感じ方や考え方を調べた。
まず、AIやITに関連した職種については、全体の75.4%、理系男子の67.1%、理系女子の81.0%が「志望しない」と回答した。一方「志望する」と回答した中で、志望する割合が最も高かった職種はシステムエンジニアで、全体の12.9%だった。内訳は文系男子の12.8%、文系女子の8.8%、理系男子の18.5%、理系女子の12.8%だ。次いで、プログラマー(全体の7.8%)、ITコンサルタント(同6.5%)だった。
これに対してAIやITに関連した職種の中で、最も志望する割合が低かった職種はセールスエンジニアで、志望割合は全体の1.1%。最近注目を浴びているデータサイエンティストは全体の3.3%だった。
次に、AI推進社会で働くことについて感じることでは、「業務効率が上がるだろうと期待している」と回答した割合が全体の33.3%、「環境への適応能力があるので特に心配していない」は13.1%で、前向きに考えている学生が多いといえる。
ただし、「スキル・知識がないから不安だ」との回答も全体の27.4%、「自分の仕事が奪われるのではないかと不安だ」は同17.8%、「適性がないと感じるため不安だ」は同12.2%あり、不安視している学生もあり、2極化しているようだ。
最後に、AIやITに関連した職種を志望する上で最も困難に感じることについては、「どの程度プログラミングスキルを求められるのか基準が分からない」と回答した学生の割合が最も多く、全体の61.1%だった。次いで、「選考で見られているポイントが分からない」が25.5%、「AIやIT関連の職種で必要とされる能力が分からない」が24.4%だった。
この結果を受けてマイナビでは、「企業は募集に当たって具体的な業務内容や必要とされるスキルなど、学生の仕事理解を促すために明確に示す必要がある」と指摘している。
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