Googleは、メールサービス「Gmail」向けセキュリティ機能を強化すると発表した。「新しいセキュリティサンドボックス」「改良されたフィッシング対策とマルウェア対策機能」「情報保護モード」の3点だ。
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Googleは2019年6月26日(米国時間)、ビジネスツールスイート「G Suite」に含まれるメールサービス「Gmail」向けのセキュリティ機能を強化すると発表した。
発表した内容は3点に分かれる。新しいセキュリティサンドボックス、改良されたフィッシング対策とマルウェア対策機能、「情報保護モード」の正式提供開始だ。
2019年4月開催の「Google Cloud Next '19」で発表された新しいGmail向けセキュリティサンドボックスの提供が始まる。数週間以内に「G Suite Enterprise」のユーザー向けに提供する。
このセキュリティサンドボックスは、メールに添付されたスクリプトが原因で起こるゼロデイ脆弱(ぜいじゃく)性を利用した脅威やランサムウェア、マルウェアからの保護に役立つ。サンドボックス内では、ユーザーが実際にクリックした場合と全く同じように、電子メールの添付ファイルを開いて検査する。
Googleはプロアクティブに添付ファイルの挙動を分析し、既知の脅威を検知する。この分析は数分で完了するので、ユーザーがメールの遅配を気にすることはあまりないだろうという。
管理者は、どのようなメールをセキュリティサンドボックスでテストするのかを制御できる。カスタムルールのセットアップを進めるだけだ。ルール付けによって、サンドボックスで見つかったマルウェアを、管理者が管理する隔離場所に直接移動できる。
Googleは次のような機能を備えた新しいフィッシング対策とマルウェア対策機能を、数週間以内にG Suiteの全ユーザー向けに提供開始する。
Gmailの情報保護モードは、G Suiteの全ユーザーが利用できる。情報保護モードには、「Information Rights Management」(IRM)が統合されている。IRMはユーザーによるメールの転送やコピー、ダウンロード、印刷を禁止する。この機能は、受信者がうっかり機密情報を誤った相手と共有してしまうリスクを軽減する。
情報保護モードでは、メールに有効期限を設定したり、閲覧のためにパスコードを入力するよう要求したりすることもできる。
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