【 lvdisplay 】コマンド――論理ボリュームの詳細な情報を表示するLinux基本コマンドTips(330)

本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、論理ボリュームの詳細な情報を表示する「lvdisplay」コマンドです。

» 2019年08月22日 05時00分 公開
[西村めぐみ@IT]

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 本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、論理ボリュームの詳細な情報を表示する「lvdisplay」コマンドです。

lvdisplayコマンドとは?

 「lvdisplay」は論理ボリュームの詳細な情報を表示するコマンドです。

 Linuxでは当初、HDDなどに直接ファイルシステムを割り当てて管理していましたが、現在では、仮想化されたボリュームを作り上げた後、それを論理ボリュームに切り分けて管理する仕組み「LVM(Logical Volume Manager)」が取り入れられています。例えば、CentOSでは、デフォルト設定のインストールで論理ボリュームを使用します。

 論理ボリュームを作り上げて記憶領域を管理することで、複数の物理的なディスクを1つにまとめて大容量のファイルシステムを構築したり、ファイルシステムのサイズを後から変更したりする操作が可能になります。

 lvdisplayコマンドは、lvm2パッケージに収録されています。CentOS環境では「sudo yum install lvm2」、Ubuntu環境では「sudo apt install lvm2」でインストールできます。lvm2では、ほとんどの操作を「lvm」コマンドで行えるようになっています。



lvdisplayコマンドの書式

lvdisplay [オプション] [ボリュームグループ] [論理ボリュームパス]

※[ ]は省略可能な引数を示しています。





lvdisplayの主なオプション(表示関連)

短いオプション 長いオプション 意味
-a --all 全ての論理ボリュームを表示する
--segments セグメントの情報を表示する
-m --maps 論理ボリュームとのマッピング情報を表示する

lvdisplayの主なオプション(書式関連)

短いオプション 長いオプション 意味
-C --columns 論理ボリュームごとに1行で出力する(lvsコマンド相当、lvsと同じオプションが使用可能)
-c --colon 項目を「:」区切りで出力する
--units 単位 表示に使用する単位を指定する(KやG、Tなど。適宜読みやすい単位にしたい場合はH、大文字は1000の倍数、小文字は1024の倍数を意味する)
--nosuffix 単位を表示しない

lvdisplayの主なオプション(その他)

長いオプション 意味
--nolocking ロックを無効にする
--ignorelockingfailure ロックのエラーを無視する
--ignoreskippedcluster クラスタ化されたボリュームグループがある場合、適切なロックタイプを使用していない場合でも無視する
--readonly 特別な読み出し専用モードを使用する


論理ボリュームの詳細情報を表示する

 「lvdisplay」で、論理ボリュームの詳細情報を表示します。実行にはroot権限が必要です。「sudo」コマンド(第68回)などを利用してください。

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