Windows 7の製品サポートが終了する「2020年1月14日」まで残り3カ月。こんな時期ですが、これからWindows 7を新規インストールし、最新状態にまで更新するとしたら、どれくらい時間がかかり、どの更新プログラムが必要となるのか、2019年9月時点で“最速”と考えられる方法で試してみました。今回は省略していますが、Windows Server 2008 R2にも適用できるはずです。
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「Windows 7」の製品サポートが終了する「2020年1月14日」まで残り3カ月。RTM版の発売が2010年10月、Windows 7 Service Pack(SP)1の提供が2011年2月、Windows 7 SP1のメインストリームサポート終了が2015年1月で、その後もセキュリティ修正やバグ修正のために多数の更新プログラムが提供されてきました。
もし、これからWindows 7を新規インストールしなければならないとしたら、どのような手順で行うのが最も効率的なのか、気になる人はきっといると思います。ちなみに、Windows 7 SP1の推奨設定でWindows Updateを実行した場合、初回に検出された重要な更新プログラムは171個で、初回インストールの完了に5時間以上かかりました(画面1)。
その後、更新を続けても、後述する「SHA2のみのコード署名」の影響で、最新の更新プログラムのインストールに失敗するかもしれませんし、時間はかかっても問題なく更新できるかもしれません(時間がかかるので実際にどうなるかまでは確認していません)。
例えば、サポート終了前に業務用のPCが故障してしまい、急いで同じ環境を再構築しなければならないことがあるかもしれません。あるいは、企業向けには最大3年間、品質更新プログラムの提供を受けられる有償の「拡張セキュリティ更新プログラム(Extended Security Updates、ESU)」の利用を計画していて、オンプレミスやMicrosoft Azure上に仮想デスクトップ環境の新規構築を検討しているところもあるでしょう。
Windows 7のESUは「Windows Virtual Desktop」では無料です。それ以外は、これまでボリュームライセンス経由でのみ購入できましたが、先日、クラウドサービスプロバイダー(CSP)プログラム経由でも購入可能になることが発表され、ボリュームライセンス契約の制限がなくなりました。
Windows 7 SP1以降、Windows 7の品質更新プログラムについては、幾つか変更がありました。大きいものでは、2016年4月までの更新プログラムをまとめた便利なロールアップ更新プログラムの提供(2016年5月、後述)、「マンスリー品質ロールアップ」という、「Windows 10」と同様の累積的な更新プログラムへの移行(2016年10月から)、SHA1/SHA2のデュアル署名からSHA2のみの署名への移行(2019年3月から段階的に行われ、2019年8月に完了)がありました。
それ以外にも、特定の更新プログラムで手動による対応が必要なときもありました。筆者の個人ブログでは、2018年6月時点で筆者が“最速”と考える新規インストール手順を検証したことがあります。
しかし、それから1年以上経過した現在では状況が変わっているはずです。特に「SHA2のみのコード署名」への移行完了で新たに追加された、2019年8月以降の更新プログラムに関係する前提条件の影響です。ヒントは、以下のサポート情報の中にありました。Windows 7 SP1の場合、「KB4474419」「KB4490628」「KB3133977」の3つの更新プログラムを先にインストールし、再起動しておけば、後は追加の更新プログラムは問題なくインストールできそうです(「よく寄せられる質問 一般情報、計画、問題防止」の「6」の「3」ステップ目を参照)。
今回は、Windows 7 SP1適用済みのインストールメディア(x64)を使用して、新規インストールを実施しました。RTM版のインストールメディアを使用する場合は、Windows 7 SP1をインストールした後からの手順と考えてください。Windows 7 SP1は、以下のサイトからスタンドアロンインストール用パッケージを入手できます(角かっこ内はファイル名とダウンロードサイズ)。
https://www.microsoft.com/ja-JP/download/details.aspx?id=5842
Windows 7 SP1を新規インストールし、SHA2のみのコード署名への移行により2019年8月の更新プログラムの前提条件に追加された「KB4474419」「KB4490628」「KB3133977」の3つの更新プログラムをインストールした場合、その後のWindows Updateによる更新がどのように進むのか検証してみました。先に言っておきますが、この方法ではなく、次に説明する便利な「ロールアップ更新プログラム」を利用する方法をお勧めします。
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