Gartnerは最新レポート「Hype Cycle for Blockchain Technologies, 2019」を発表し、ブロックチェーン技術はハイプサイクルの「幻滅期」に入ろうとしていると指摘した。
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Gartnerは2019年10月8日(米国時間)、最新レポート「Hype Cycle for Blockchain Technologies, 2019」(ブロックチェーン技術のハイプサイクル:2019年)を発表し、ブロックチェーン技術は市場において、「『過度な期待』のピーク期」を抜けて「幻滅期」に入ろうとしていると指摘した。
今後は技術の進化と実際的なユースケースの広がりにより、2021年までに、「幻滅期」から次の「啓蒙(けいもう)活動期」に移行し始める見通しだ。
Gartnerは先進技術のライフサイクルを5つの重要なフェーズ、つまり「黎明(れいめい)期」「『過度な期待』のピーク期」「幻滅期」「啓蒙活動期」「生産性の安定期」に分類し、全体をハイプサイクルと呼んでいる。
「幻滅期」とは、実験や実装で成果が出ないため、関心が薄れるフェーズ。「啓蒙活動期」は、技術が企業にどのようなメリットをもたらすのかを示す具体的な事例が増え始め、理解が広まるフェーズだ。
Gartnerのディスティングイッシュトアナリストでリサーチバイスプレジデントを務めるアビアー・ライタン氏は、次のように説明している。
「ブロックチェーン技術は、まだ前評判通りの力を発揮していない。ほとんどの企業のブロックチェーンプロジェクトは、実験段階で足踏みしている。ブロックチェーンはビジネスエコシステム全体にわたるデジタルビジネスに革命を起こしてはいない。2028年まではブロックチェーンが技術面、運用面で十分なスケーラビリティを備えていない可能性がある」
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