金沢工業大学工学部情報工学科の中沢実研究室は、AIセンサーの社会実証実験を金沢市内で実施する。交差点での車の侵入速度や退出速度、車間距離などの変化を認識し、交差点でのヒヤリハット度を算出する。
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金沢工業大学工学部情報工学科の教授を務める中沢実氏の研究室は2020年11月4日、AI(人工知能)センサーの社会実証実験を同年11月10日に金沢市内の四十万町交差点で実施すると発表した。
中沢実研究室は、「市民の安全安心を提供する画像・音声認識を用いたAIセンサーシステム」を開発している。このシステムは画像認識技術と音響認識技術を実装したAIセンサーユニットによって、車やバイク、自転車、人をリアルタイムに捉え、エンジン音やブレーキ音、子どもの声などの発生位置を把握する。
今回の実証実験は、画像認識技術によって交差点での車の侵入速度と退出速度、車間距離を計測し、音響認識技術で急ブレーキやエンジン音の変化と方向を認識する。これによって、交差点での「ヒヤリハット度」の算出を目指す。ここでいう「ヒヤリハット」は「事故につながりそうな危ない状況」を指す。
地域のボランティアは交差点などで子どもの飛び出しを防止する「児童を守る活動」を実施しているが、ボランティアの高齢化が進み、その活動を継続することが難しくなっている。中沢氏は、交差点での交通事故に対してAIを活用した安全対策を構築したいとしている。
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