フルバックアップがあってホントに助かった話〜もし、ユーザープロファイルが壊れたら〜山市良のうぃんどうず日記(195)

先日、主にWeb検索とテスト用として少数のHyper-V仮想マシンの実行に使っているノートPCをシャットダウンしようとした際に、タスクバー右端の「アクションセンター」アイコンに1件の通知があることに気が付きました。なぜか気になったのでもう一度起動して確かめようとしたら……。

» 2020年11月25日 05時00分 公開
[山市良テクニカルライター]

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山市良のうぃんどうず日記

ある日、アクションセンターを開けないことに気が付く

 「Windows 10」の「アクションセンター」は、システムやアプリ、リマインダーなどを表示する通知機能です。2020年8月のとある日、Windows 10 バージョン2004(May 2020 Update)が稼働するノートPCの1台で、タスクバー右端(画面の右下)のアイコンに通知「1」と表示されていることに理由のない胸騒ぎを覚え、アイコンをクリックしてアクションセンターを開いて確認しようとしました。

 しかし、全く反応がありません。アクションセンターを開く別の方法としては、アイコンを右クリックして「アクションセンターを開く」を選択する方法や、[Windows]+[A]キーのショートカットキー操作がありますが、これらの方法も全く反応しません(画面1)。

画面1 画面1 ある日、突然、アクションセンターを開けなくなってしまった

 Windows 10の「設定」アプリの「システム」の「通知とアクション」では、通知設定やアクションセンターの下半分にあるクイックアクションの設定を管理できます。この設定をいろいろイジってみても状況は改善しません。

 「通知とアクション」で「クイックアクションの編集」をクリックすると、通常であればアクションセンターが「編集モード」で開くはずですが(画面2)、詳細なメッセージは忘れてしまいましたが「Windowsシェルエクスペリエンスホストの再構成を待っている……」のメッセージが表示されるだけで、いつまでたっても編集画面は表示されません。

画面2 画面2 正常であれば、このようにクイックアクションの編集画面が表示されるが、問題のPCはWindowsシェルエクスペリエンスホストの再構成をいつまでも待機している状態に

 「イベントビューアー」を見てみると、DCOMエラーでWindowsシェルエクスペリエンスホストの起動に失敗しているというログが多数記録されていました。そして、「タスクマネージャー」に「Windowsシェルエクスペリエンスホスト」のプロセスは存在しません。何かが異常です。Windowsシェルエクスペリエンスホストは、スタートメニューやタスクバー、通知、時計、カレンダー、ストア(UWP)アプリなどの動作で重要な役割を担う、エクスプローラーと同様にWindows 10には欠かせないプロセスです。

 「エクスプローラー(Explorer.exe)」プロセスを再起動したり、Windowsを再起動したりしても状況は改善しません。試しに別のローカルユーザーを新規作成してサインインしてみると、そのユーザーでは問題なくアクションセンターを開くことができました。しかし、「新しい通知はありません」と表示されるだけで、問題のユーザーの1件の通知が何なのかを知ることはできません。

 新しいユーザーで問題がないということは、問題のユーザーのユーザープロファイル(%LOCALAPPDATA%)にある「Windowsシェルエクスペリエンスホスト」アプリのデータに問題があるようです。

 Webを検索して、民間療法をいろいろと試してみましたが、最終的にスタートメニューの表示や他のストア(UWP)アプリの起動を含め、「重大なエラー」が発生するようになり、さらに状況を悪化させてしまいました(画面3)。

画面3 画面3 Web検索で得た民間療法をいろいろと試していたら、状況を悪化させてしまった。もはやスタートメニューも開かないように

 Webを検索して、1つ分かったのは、結構な数のユーザーがスタートメニューやアクションセンターが開けなくなるトラブルに遭遇していながら、これで確実に直るという対処方法が見当たらないことでした。ちなみに、筆者が自ら問題を悪化させるまでは、スタートメニューに問題はありませんでした。

フルバックアップ(システムイメージ)から戻して

 先日、Windows Updateの後、再起動が必要だという通知を確かに見たような記憶はありますが、それが前回の更新のことかどうか記憶が曖昧です。筆者はスタートメニューを使うことが少ないため、この状況になったのはつい最近の出来事かもしれませんし、随分前からのことだったのかもしれません。

 筆者がPCのデスクトップ環境が壊れてしまうリスクがあるのに、いろいろと民間療法を試してみたのは、別の方法で問題を解消する手段を持っていたからです。

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