東京大学医学部附属病院の大沢樹輝氏らの研究グループは、将来高額の医療費が必要になる患者を機械学習モデルで高精度に予測した。
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ミナケアは2020年11月25日、東京大学医学部附属病院の大沢樹輝氏らの研究グループが、将来高額の医療費が必要になる患者を機械学習モデルで高精度に予測したと発表した。ミナケアは同研究グループに医療機関受診データと健診データを提供した。
大沢氏らの研究グループは、将来医療費が高額になることが見込まれる集団を同定する機械学習予測モデルを構築し、その精度について検証した。その結果、「将来『上位5%の高額医療費患者』となるリスクを、AUC(機械学習の評価指標。1に近いほど判定能力が高い)が0.84という高い精度で予測できた」としている。
医療費の増加は、今や日本だけでなく、先進国共通の課題となっている。研究グループは次のように述べている。
「医療費を効率的に抑制するには、特に将来医療費が高額になることが見込まれる集団に対して予防的な医療介入が必要だ。だが、こうした集団を正確に予測することは難しかった。今回開発した機械学習予測モデルは効率的な医療を実現するためのサービス開発や健康経営を推進するためのプログラムの設計などさまざまな場面での活用が期待できる」としている。
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