AIで「発作がまだ起きていない」心房細動を予測 カルディオインテリジェンスが治験を実施「未病診断による健康リスク評価にも応用可能」

カルディオインテリジェンスは、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が公募した「医療機器開発推進研究事業」に採択され、ディープラーニングを活用した隠れ心房細動診断の治験を実施する。

» 2020年08月24日 08時00分 公開
[@IT]

この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。

 カルディオインテリジェンスは2020年8月21日、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が公募した「医療機器開発推進研究事業」に採択され、ディープラーニングを活用した隠れ心房細動診断の治験を実施すると発表した。

画像 「隠れ心房細動診断支援AI」(出展:カルディオインテリジェンス

全身状態の悪化や死に至る不整脈の兆候を察知

 カルディオインテリジェンスが実施する治験は、同社が開発した、心電計を応用した医療機器「隠れ心房細動診断支援AI」を利用する。従来の不整脈診断は、不整脈を起こしたときにしか診断できなかったが、カルディオインテリジェンスのAI(人工知能)は不整脈が起きていなくても心房細動の診断予測が可能だ。

 カルディオインテリジェンスによると近年、高齢化が進む先進国では未発見の心房細動が重篤な障害につながるケースが増えているという。

 既存技術で見逃されていた心房細動を隠れ心房細動診断支援AIで発見できれば、こうした問題に対処できる。カルディオインテリジェンスは「この技術を医療機器として普及させれば、在宅医療や健康診断といった日常生活中でも、数分の検査で心房細動などの不整脈を検出できるようになる」と言う。

 全身状態の重症化や死に至る不整脈の兆候も検知できるため、カルディオインテリジェンスは「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)など感染症の悪化を早期に発見したり、自動車運転中の不整脈予測をしたりできる。未病診断による健康リスク評価へも応用できるだろう」としている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

スポンサーからのお知らせPR

注目のテーマ

4AI by @IT - AIを作り、動かし、守り、生かす
Microsoft & Windows最前線2025
AI for エンジニアリング
ローコード/ノーコード セントラル by @IT - ITエンジニアがビジネスの中心で活躍する組織へ
Cloud Native Central by @IT - スケーラブルな能力を組織に
システム開発ノウハウ 【発注ナビ】PR
あなたにおすすめの記事PR

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。