本連載は、PowerShellコマンドレットについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は「Get-Credential」コマンドレットを解説します。
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本連載では、Windows PowerShellの基本的なコマンドレットについて、基本的な書式からオプション、具体的な実行例までを分かりやすく紹介していきます。今回は、PowerShellで資格情報を登録する「Get-Credential」コマンドレットです。
「Get-Credential」は、PowerShellを利用して「資格情報」(ユーザー名/パスワード)を登録するコマンドレットです。PowerShellの中で資格情報の入力が必要な際、あらかじめGet-Credentialコマンドレットを通じて登録しておくことでサインイン操作を自動化することができます。
オプション | 意味 |
---|---|
-Credential | 資格情報のうちユーザー名を指定する。省略可能 |
-UserName | 資格情報のうちユーザー名を指定する。省略可能 |
-Message | 資格情報を入力するダイアログに表示する内容を指定する。省略可能 |
Get-Credentialコマンドレットを実行すると、資格情報を入力するダイアログが表示されます。ダイアログに資格情報を入力することで、その内容は変数に登録されます(画面1)。
$cred = Get-Credential
資格情報を変数に登録しておくことで、PowerShellコンソールの中で使い回すことができるようになります。例えば、PowerShellコマンドレットを利用して「Azure Active Directory」(Azure AD)に対する操作を行う場合、Azure ADに接続するために必要な資格情報を入力しなければなりませんが、このときに$cred変数を利用することで資格情報の入力を省略できるようになります(画面2)。
Connect-AzureAD -Credential $cred
Get-Credentialコマンドレットを「-Message」オプションを付けて実行すると、資格情報を入力するダイアログにオリジナルメッセージを表示することができます(画面3)。以下のコマンドレットでは、「Azure ADにサインインするための資格情報を入力してください」というメッセージを表示します。
$cred = Get-Credential -Message "Azure ADにサインインするための資格情報を入力してください"
Get-Credentialコマンドレットを「-Credential」オプションを付けて実行すると、事前に指定したユーザー名がダイアログに表示されるようになります(画面4)。
$cred = Get-Credential -Credential Administrator
本操作は「-UserName」オプションを利用しても同じようにユーザー名を自動入力できます。ただし、「-UserName」オプションは「-Message」オプションと同時利用することが前提条件になります。
株式会社ソフィアネットワーク取締役。1997年からマイクロソフト認定トレーナーとして、Active DirectoryやActive Directoryフェデレーションサービス(AD FS)など、ID管理を中心としたトレーニングを提供している。2007年からMicrosoft MVP for Directory Servicesを連続して受賞。なお、テストで作成するユーザーアカウントには必ずサッカー選手の名前が登場するほどのサッカー好き。
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