アッテルは、コロナ禍でのテレワーク導入による人事評価方法の変化と人材の最適配置に関する調査結果を発表した。テレワークによって人事評価の軸が変わり、部署のニーズと個人の能力にミスマッチが発生しているという。
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アッテルは2021年2月15日、コロナ禍でのテレワーク導入による人事評価方法の変化と人材の最適配置に関する調査結果を発表した。この調査は、人事・採用担当者の300人を対象に実施した。アッテルは「テレワークによって人事評価の軸が変わり、部署のニーズと個人の能力のミスマッチが浮き彫りになった」としている。
テレワークの導入状況については「全社で導入している」と回答した割合が33.3%、「部署によっては導入している」が42.3%で、約7割がテレワークを導入していた。
「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で人事評価の難しさを感じるか」という設問については、「すごく感じている」と回答した割合は17.0%で「どちらかというと感じている」は46.7%だった。理由を聞くと「テレワークでプロセスの評価が難しくなったため」を挙げた割合が53.9%(複数回答、以下同)が最も高く、次いで「成果主義に変えたいが、社内で制度ができていない」が49.7%だった。
アッテルは「テレワーク導入に合わせて『プロセス評価』から『成果評価』に変える必要があるが間に合っておらず、人事評価の難しさを感じている担当者が多いようだ」とみている。
人事評価プロセスについては「適正ではない」と考える担当者が約半数を占めた。
人事評価は従業員が納得できる形で適正に「できていない」と回答した割合は14.3%、「どちらかといえばできていない」は30.7%だった。その理由としては、「経営者や上長の感情が評価に入ってしまっている」「成果が評価にあまり影響しない」「プロセス主義の評価制度になっている」などが挙がった。人事評価の軸を「全て変えるべきだ」「一部変えるべきだ」と回答した割合は合わせて約8割で、「人事評価制度に関する問題意識が高まっている」とアッテルは分析している。
人材配置について感じている課題を聞くと、「部署のニーズに人材の能力をマッチングできていない」と回答した割合が39.0%、「各個人の能力を引き出せていない」が37.0%、「各個人の異動の希望をかなえられていない」と「上長、チームと個人の相性を最適化できていない」がどちらも32.0%だった。
アッテルは「コロナ禍の影響で今まで気付かなかった部署と個人の能力のミスマッチが見られるようになってきている」と分析している。
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