Windows 10に標準搭載されているEdgeHTML版の「Microsoft Edge」は、Chromium版のMicrosoft Edgeへの移行が進み、2021年3月9日(米国時間)にライフサイクルを終了しました。既に新しいEdgeに移行を済ませている場合でも、レガシーEdgeが消えたわけではありません。それは2021年4月に予定されていることです。
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Microsoftは、2020年1月にChromium版「Microsoft Edge」(以下、新しいEdge)の安定版(Stable)の一般提供を開始後、手動ダウンロードとインストール、Windows Updateによる自動配布などを通じて、「Windows 10」標準のEdgeHTML版Microsoft Edge(以下、レガシーEdge)を新しいEdgeに段階的に移行してきました。そして、Windows 10 バージョン20H2(October 2020 Update)で、新しいEdgeをWindows 10の標準ブラウザに切り替えました。
レガシーEdgeのサポートライフサイクルは「2021年3月9日」をもって終了し、その日(日本では3月10日)に提供される更新プログラムを最後に、レガシーEdgeに対するセキュリティ更新は提供されなくなります。
導入方法に関係なく新しいEdgeに移行したとしても、レガシーEdgeのコンポーネントは引き続きWindows 10の一部として存在します。単に、ユーザーから隠され、実行できない状態(併存利用する方法もありますが)になっているだけです。
Windows PowerShellを開き、以下の「Get-AppxPackage」コマンドレットを実行してみてください。UWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)アプリであるレガシーEdge(Microsoft.MicrosoftEdge、バージョン44)と、デスクトップアプリである新しいEdge(Microsoft.MicrosoftEdge.Stable、本稿執筆時点ではバージョン88)の存在を確認できるはずです。
Get-AppxPackage -Name Microsoft.MicrosoftEdge.*
Microsoftは、2021年2月の定例セキュリティ更新の翌日に、レガシーEdgeのコンポーネントを削除するスケジュールを発表しました。レガシーEdgeはサポート終了の翌月、2021年4月の定例セキュリティ更新(日本では4月14日)に含める形で、セキュリティ更新の提供対象であるサポート期間中のWindows 10から完全に削除されるそうです。
もし、まだ新しいEdgeに移行していない場合は、そのタイミングでインストールされるようです。Windows 10 バージョン1809以降は2021年3月後半に提供される累積更新プログラムのプレビューで先行的に行われます。
Windows 10 バージョン20H2の標準のブラウザは新しいEdgeですが、Windows 10の旧バージョンからアップグレードしたとき、あるいは新規インストール時にセットアップの中で新しいEdgeがインストールされます(既に移行済みのWindows 10をアップグレードする場合は除く)。ただし、Windows 10 バージョン20H2では、まだレガシーEdgeが削除されているわけではありません(画面1)。
無効化されているレガシーEdgeは、新しいEdgeをアンインストールすれば利用可能になります。ただし、Windows 10 バージョン1909以前は「プログラムのアンインストールまたは変更」コントロールパネル(appwiz.cpl)からアンインストールできるのですが、Windows 10 バージョン2004/20H2の場合は「アンインストール」オプションが提供されません。「変更」をクリックしても、アンインストールすることはできません。
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