IDC Japanは、国内ITサービス市場について、2020年のベンダー売り上げランキングを発表した。トップは富士通。2位はNTTデータで、前年の3位から順位を上げた。対前年比売り上げ成長率が最も高かったのは、アクセンチュアだった。
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IDC Japanは2021年7月12日、国内ITサービス市場について、2020年のベンダー売り上げランキングを発表した。トップは富士通。2位は、中央省庁向けのマネージドサービスが拡大したNTTデータで、前年の3位から順位を上げた。
国内ITサービス市場の2020年の市場規模は、対前年比2.8%減の5兆6834億円。ベンダー別売り上げの上位7社は、富士通、NTTデータ、日立製作所、NEC、IBM、TIS、野村総合研究所。対前年比売り上げ成長率が最も高かったのはアクセンチュアだった。
サービスセグメント別に見ると、プロジェクトベース市場は上位10社のうち7社がマイナス成長だった。2019年の特需の反動減と、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が響いた。サポートサービス市場も同様にマイナス成長が目立つ。ハードウェアサポート市場の縮小や2019年の特需の反動、COVID-19などの影響が大きく、上位10社のうち9社がマイナス成長だった。一方、マネージドサービス市場はCOVID-19の影響は軽微で、上位10社のうち6社がプラス成長だった。
産業分野別では、COVID-19の影響が比較的小さい「金融向け」は、上位10社の順位に変動はなかった。COVID-19の影響が大きい「製造向け」は上位5社がマイナス成長。「政府/公共向け」は、ベンダーの成長率にばらつきが見られた。中央省庁はCOVID-19の影響が比較的小さかったが、地方自治体は2019年の特需の反動と併せ、大きな影響を受けた。
IDC Japanの木村聡宏(ITサービス リサーチマネージャー)は「低成長が続く見込みの国内ITサービス市場において、ITサービス事業者は、収益力の向上と、増加するアジャイル開発やDevOpsに不可欠な開発力の強化に取り組むべきだ」と述べている。
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