Gartnerが「先進テクノロジーのハイプ・サイクル」を発表3つのトレンドに注目

Gartnerは、「先進テクノロジーのハイプ・サイクル:2021年」を発表した。今後5〜10年にわたって高度な競争優位性をもたらす可能性が高い、先進的な技術やトレンドがまとめられており、「信頼の構築」「成長の加速」「変化の形成」の3つのトレンドに集約できるという。

» 2021年08月25日 08時00分 公開
[@IT]

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 Gartnerは2021年8月23日、「先進テクノロジーのハイプ・サイクル:2021年」を発表した。

画像 先進テクノロジーのハイプ・サイクル(出典:Gartner)

 Gartnerによると、このハイプ・サイクルには今後5〜10年にわたって高度な競争優位性をもたらす可能性が高い先進的な技術やトレンドがまとめられており、「信頼の構築」「成長の加速」「変化の形成」の3つのトレンドに集約できるという。

3つのトレンドで分類する最新技術

 GartnerのPhilip Dawson氏(アナリスト、バイス プレジデント)は先進テクノロジーのハイプ・サイクルについて、「企業が追跡すべき重要な先進トレンドの他、特に注視すべき技術を『信頼』『成長』『変化』という3つのテーマを設定して包括的に把握できるようにした」と説明する。

信頼の構築

 ここでいう信頼とは「セキュリティ」と「リライアビリティ」によって個人情報や重要な業務データを保護することだ。こうした「信頼の構築」が重要なケースとして、Gartnerはクラウドのデータを例に挙げる。

 「現在クラウドサービスの多くが米国とアジアに集中しており、政治的な不安や現地の規制による影響が懸念されている。この懸念を払拭(ふっしょく)するためには、ソブリンクラウドを利用してデータの主権(ソブラン)を確保する必要がある」

 Gartnerはこの分野で注目すべき技術として以下を挙げる。

  • ソブリンクラウド
  • NFT(非代替性トークン)
  • 機械可読法(機械で読める法律)
  • 分散型アイデンティティー
  • 分散型金融(DeFi)
  • 準同型暗号
  • アクティブメタデータ管理
  • データファブリック
  • サービスとしてのリアルタイムインシデントセンター
  • 従業員コミュニケーションアプリケーション

成長の加速

 Gartnerは「イノベーションが主導するコアビジネスのスケーラビリティが高まると成長が加速する」としている。例えばジェネレーティブAIは製薬業界で創薬にかかる時間とコストを減少させることが期待される技術だ。Gartnerは「2025年までに、新薬や新材料の30%以上がジェネレーティブAIを用いて体系的に発見される」という仮説を立てている。Gartnerはこの分野で注目すべき技術として以下を挙げる。

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