初学者向け「Amazon Translate」(AI翻訳サービス)をPythonで利用するにはAWSチートシート

AWS活用における便利な小技を簡潔に紹介する連載「AWSチートシート」。今回は、AWSのAI翻訳サービス「Amazon Translate」をPythonで利用する方法を紹介する。

» 2021年09月09日 05時00分 公開
[金晟基東京ITスクール]

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 「Amazon Web Services」(AWS)活用における便利な小技を簡潔に紹介する連載「AWSチートシート」。今回は、AWSのAI翻訳サービス「Amazon Translate」をPythonで利用します。以下、Translateに用意されているメソッドを概観し、その使い方を紹介します。

「Amazon Translate」とは

 AWSには、事前トレーニング済みのAI(人工知能)を手軽に利用できる「AIサービス」が多数用意されており、その内容はコンピュータビジョンから言語、レコメンデーション、予測と多岐にわたります。

Amazon Translate

 今回紹介するAmazon Translate(以下、Translate)は、深層学習を利用したニューラル機械翻訳によってテキストを翻訳するAIクラウドサービスです。サポート言語は日英、英日など71言語間で4970通りの組み合わせが提供されており、中国語の簡体字と繁体字など、細分化されている言語もあります(2021年8月の本稿執筆時点)。

 Translateを利用することで、Webサイトやアプリケーションを容易にローカライズすることができ、また、大量のWord文章などをバッチ処理でも翻訳できます。

AWSの「AIサービス」はコンソール画面から利用できますが、開発を念頭に置かなくても、慣れてくれば今回のようにAPIを利用する方がより便利で効率的に感じてくるでしょう。本稿がそのように利用するきっかけになれば幸いです。


利用料金について

 Translateは従量課金制で、APIに送信されたテキストの文字数(空白を含む)に応じて毎月課金されます。料金はリアルタイム翻訳と標準バッチ翻訳共に共通で、リクエスト100万字に対して15.00ドルです。一方、「Active Custom Translation」によるバッチ処理は、リクエスト100万字に対して60.00ドルです。

 なおTranslateは、無料利用枠の対象になっており、リアルタイム翻訳と標準バッチ翻訳は最初のリクエストから12カ月間は1カ月当たり200万字まで、無料で利用することができます。Active Custom Translationによるバッチ処理は最初のリクエストから2カ月間は、1カ月当たり50万字まで、無料で利用できます(ただし、無料利用枠を超えた場合には従量課金が適用されます)。

必要条件

 本稿では、読者の環境で下記要件が満たされていることを仮定しています。

  • AWSアカウントを有しており、「AWS Identity and Access Management」(IAM)ユーザーに必要な権限(今回ならTranslateと「Amazon S3」関連)が付与されていること。ホームディレクトリにAPIを利用する認証情報が保存されていること
  • AWSが提供するPython用のSDK「Boto3」がインストールされていること

 なおこれは必須ではありませんが、以下のサンプルコードは「Jupyter Notebook」での実行を想定しています。

メソッド一覧

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