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» 2021年11月30日 05時00分 公開

Windows 10 November 2021 UpdateとWindows 10 Enterprise LTSC 2021提供開始、サポート期限とアップデート方法は要チェック企業ユーザーに贈るWindows 10への乗り換え案内(113)

Microsoftは、Windows 10の半期チャネルおよび長期サービスチャネルの最新バージョン「21H2」をリリースしました。ハードウェアや業務アプリ、周辺機器の互換性の関係でWindows 11にアップグレードできないPCは、今後も引き続きWindows 10を利用できます(SACバージョンは2025年10月14日まで)。

[山市良,テクニカルライター]

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企業ユーザーに贈るWindows 10への乗り換え案内

Windows 10の新しいリリースサイクルとサポート期間

 Microsoftは、2021年6月の「Windows 11」発表と同時期に、「Windows 10」のサポートを「2025年10月14日」まで継続することを明らかにしましたが、今後のWindows 10の機能更新プログラムについて詳細な情報を公開していませんでした。

 2021年11月16日(米国時間)、最新の機能更新プログラムである「Windows 10 November 2021 Update(バージョン21H2、ビルド19044)」の正式リリース(画面1)発表と同時に、Windows 10の半期チャネル(Semi-Annual Channel:SAC)バージョンのリリースサイクルについてMicrosoftから重要な発表がありました。

画面1 画面1 Windows 10 バージョン21H2は、注目すべき新機能のない小規模なアップデート

 Windows 10のSACバージョンでは、これまで年に2回のリリースサイクルで機能更新プログラムが提供されてきました。Windows 10 バージョン21H2からは、Windows 11のリリースサイクルにそろえる形で、「年に1回」(Annual Channel)のリリースサイクルに変更されます。つまり、2022年前半にバージョン「22H1」が提供されることはなく、次は2022年後半のバージョン「22H2」になる予定で、同時期にWindows 11の次の機能更新プログラムも提供されることになります。

 また、品質更新プログラムが提供されるサービス期間はこれまでと基本的に変わらず、HomeとProエディションが「18カ月」、EnterpriseおよびEducationエディションは「30カ月」(H2リリースなので)となります。ちなみに、Windows 11は、HomeおよびProエディションが「24カ月」、EnterpriseおよびEducationエディションが「36カ月」です。

 年に1回のリリースサイクルにスピードが緩和されたことは、IT管理者にとってはうれしいニュースかもしれません。また、2025年10月14日のサポート期限まで、当面は1年に1回の機能更新プログラムのリリースがあるということが明らかになりました。短い方の18カ月というサポート期間を考えると、次の2023年後半のバージョン「23H2」、その次の2024年後半のバージョン「24H2」の最大でも後2回の機能更新プログラムは続きそうです。

 Windows 10 バージョン21H2と同時に、長期サービスチャネル(Long-Term Servicing Channel:LTSC)のWindows 10 Enterprise LTSC 2021もリリースされています(画面2)。

画面2 画面2 Windows 10 Enterprise LTSC 2021は、Windows 10バージョン21H2ベースの特定用途向け製品。Microsoft Edgeは搭載されているが、Microsoft Storeは利用できないなど機能制限がある

 LTSCバージョンは、インターネットやクラウドに接続できない環境で、デスクトップ環境を必要とする特殊なデバイスや用途(医療機器や製造機械の制御など)向けに提供される製品です。

 これまで、LTSCバージョンは、Windows ServerのLTSCと同時期に同じOSビルドベースで提供されてきましたが、今回のLTSCバージョンは、Windows 10 バージョン21H2と同じビルドベース(ビルド19044)であり、最新の「Windows Server 2022」(ビルド20238)やWindows 11(ビルド22000)とは異なります。

 また、サービス期間はこれまでの「10年」(メインストリーム5年+延長サポート5年)から、メインストリームサポートのみの「5年」(2027年1月12日まで)に大幅に短縮されています(IoT Enterprise LTSC 2021は従来通り10年)。この変更により、1つ前のWindows 10 Enterprise LTSC 2019(2029年1月9日まで)よりも2年先にライフサイクルが終了してしまうことになります。Microsoftの想定していない汎用(はんよう)クライアントOSとしてLTSCバージョンを導入している企業もあるようですが、この点にご注意ください。

OSのコアが2004〜21H1と共通の、小規模なアップデート

 Windows 10 バージョン21H2は、バージョン20H2や21H1と同様に、バージョン2004のビルドベース(VB_RELEASE)の小規模なアップデートであり、品質更新プログラムは共通です(アプリやドライバ開発者向けのWindows Software Development Kit《SDK》、Windows Driver Kit《WDK》も共通です)。新機能は少数であり、それも多くのユーザーが待ち望んでいたようなものではありません(新機能については、前出の「What’s new」のページで確認してください)。Windows 10 バージョン2004、21H2、21H1、21H2のビルド番号は、それぞれ19041、19042、19043、19044となります。

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