トレンドマイクロは、「DX推進における法人組織のセキュリティ動向調査」の結果を発表した。それによるとほとんどのDX推進担当者がセキュリティ対策に懸念があることが分かった。
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トレンドマイクロは2021年11月30日、「DX推進における法人組織のセキュリティ動向調査」の結果を発表した。それによると、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進担当者のうちサイバーセキュリティインシデントを経験した割合は35.2%だった。
調査は国内の民間企業や官公庁、自治体のDX推進担当者を対象に実施し、315人から有効回答を得た。
トレンドマイクロはDXの進捗(しんちょく)を把握するため、「ビジネスのデジタル化」の取り組みを3つのフェーズに分類した。フェーズ1は、アナログの作業をデジタルに置き換える「デジタイゼーション」。フェーズ2は、デジタル技術に合わせてプロセスやポリシーを変更する「デジタライゼーション」。フェーズ3は、デジタル技術を企業内に浸透させ、人々の考え方や慣習、常識を変化させる「DX」だ。
自社の取り組みがどのフェーズかを聞いたところ、フェーズ1と回答した割合が最も多く、41.3%。次いでフェーズ2が34.0%、フェーズ3は24.8%だった。トレンドマイクロは「DXに取り組んでいる企業の多くは、デジタイゼーションやデジタライゼーションにとどまっており、真の意味でのDXを推進できていないことが明らかになった」としている。
トレンドマイクロは「DXの取り組みが日本全体で進んでいるが、サイバーセキュリティ対策がおろそかになっているせいで、外部からの不正アクセスや情報漏えいによってサービスが停止してしまう事例が発生している」と指摘する。
サイバーセキュリティインシデントの発生状況を確認したところ、35.2%がサイバーセキュリティインシデントを経験していることが分かった。情報漏えいに関する被害を受けたケースが多く、トレンドマイクロは「DXを推進する上で、新たなシステムを導入した際にデータの保護が徹底できていない」と分析している。
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