Windows 11になり、[スタート]メニューのデザインが大きく変更になった。この[スタート]メニューをカスタマイズして、より使いやすくしよう。本Tech TIPSでは、[スタート]メニューの7つの設定を取り上げる。
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対象:Windows 11
「Windows 11」のユーザーインタフェース変更で大きく変わった機能の1つが[スタート]メニューだ。[スタート]メニューは、Windows OSで利用頻度が高いためか、OSのメジャーバージョンアップの度に変更されている。
個人的にはWindows 7の[スタート]メニューが最も使いやすかったと思う。だが、Windows 8/8.1ではタブレットを意識して全画面でタイルベースのメニューが表示される[スタート]画面に変わってしまった。それが不評でWindows 10ではWindows 7風のアプリ一覧とWindows 8/8.1のタイル表示が並ぶハイブリッド型に変わった。
Windows 11では、最初の画面でピン留めされたアイコンが並び、[すべてのアプリ]ボタンをクリックすると、アプリ一覧が並ぶという新しいデザインとなっている。よく使うアプリをピン留めしていれば、少ない手順でアプリの起動が行えるようになった。ただ、ピン留めしていないアプリを起動しようと思うと、[すべてのアプリ]でメニューを切り替えて、そこに表示されたアプリ一覧から目的のアプリを探す必要があり、逆に手順が増えるようなデザインになっている。
そこで、Windows 11の[スタート]メニューをカスタマイズして、より使いやすくしよう。
Windows 11の[スタート]ボタンはこれまでのWindows OSと異なり、デフォルトでは中央に置かれている。それにもかかわらず、[スタート]メニューを開くのに、ついマウスポインターを左下に動かしてしまう、ということはないだろうか。左下にあった方が使いやすいのであれば、いっそのこと[スタート]ボタンの表示位置を移動させればよい。
それには、[設定]アプリを起動し、左ペインで[個人用設定]を選択、右ペインで[タスクバー]を選択して、「タスクバーの動作」を開き、「タスクバーの位置」を[左揃え]に変更すればよい。中央にあった、タスクバーのボタン類が左側に移動する。それに伴い、[スタート]ボタンも左下に移動する。これで、Windows 10などと同様、左下で[スタート]メニューを開けるようになる。
意外とこの位置の方がしっくりと来る人も多いのではないかと思う。「中央揃え」は、Windows 11を特徴付ける[スタート]ボタンの位置ではあるものの、[スタート]メニューを開く際に、ついつい左下にマウスポインターを移動してしまう人は、「左揃え」を試してみるとよい。
Windows 11の[スタート]メニューの下側には「おすすめ」欄があり、ここに最近利用したファイル名やインストールしたアプリ名が表示される。前回開いたファイルを使って作業したい、という場合は、ここからファイルを探してダブルクリックすればよい。既定のアプリでそのファイルを開くことができる。
ただ、なかにはほとんど使わないファイルなども表示されてしまうので、よく利用するファイルが埋もれてしまうこともある。そこで、不要なファイルは、この一覧から削除しよう。
それには、[スタート]メニューを開き、「おすすめ」欄で非表示にしたいファイル名やアプリ名を右クリックし、[リストから削除]を選択すればよい。削除すると、その前にインストールしたアプリ名や開いたファイル名が表示される。
なお、「おすすめ」欄は、最近インストールしたアプリ名が常に先頭側に表示されるようになっている。ここに表示し切れなかったアプリやファイルを確認したい場合は、「おすすめ」欄の右上にある[その他]ボタンをクリックすればよい。最近インストールしたアプリ名に続き、最近開いたファイル名が並ぶ[おすすめ]画面に切り替わる。
プレゼンテーションの際など、セキュリティの観点から「おすすめ」欄にファイル名が表示されてしまうのが困ることもあるだろう。そのような際は、「おすすめ」欄にファイル名を表示しないように設定すればよい。
[設定]アプリを開き、左ペインで[個人用設定]を選択、右ペインで[スタート]を選択して、「最近開いた項目を……」のスイッチを「オフ」にすればよい。ここを「オフ」にすると、「おすすめ」欄からファイルの表示が消え、最近インストールしたアプリだけの表示になる。
一度スイッチを「オフ」にすると、再び「オン」にしても、「おすすめ」内に以前のファイル名は表示されず、「オン」にした後に開いたファイルだけが表示されるので注意してほしい。
また、このスイッチを「オフ」にすると、「おすすめ」欄だけではなく、タスクバーアイコンのジャンプリストやエクスプローラーのクイックアクセスからも、最近開いたファイルの一覧が消えてしまう点も要注意だ。
[スタート]メニューの「おすすめ】欄には、最近開いたファイルとともに、追加したアプリも表示される。アプリも、アプリ名を右クリックして、[リストから削除]を選択すれば、「おすすめ」欄から消すことができるが、アプリをインストールする度にこの作業を行うのは無駄だ。
「おすすめ」欄に、最近追加したアプリを表示したくないのであれば、[設定]アプリを開き、左ペインで[個人用設定]を選択、右ペインで[スタート]を選択して、「最近追加したアプリを表示する」のスイッチを「オフ」にすればよい。このスイッチは、一度「オフ」にして「おすすめ」内のアプリ名表示を消しても、「オン」にすると以前のアプリ名が再表示される。
なお、「最近開いた項目を……」と「最近追加したアプリを表示する」のスイッチの両方を「オフ」にすると、「おすすめ」欄には「最近使ったファイルと新しいアプリを表示するには、これらをオンにします。スタート設定」とだけ表示され、アプリ名やファイル名は全て非表示になる。
Windows 11の[スタート]メニューは、よく利用するアプリを[スタート]メニューにピン留めして利用するのを前提とした設計となっている。ピン留めすると、[スタート]メニューの「ピン留め済み」欄にアプリアイコンが6列×3段で表示される(それ以上のアプリアイコンは、2ページ目以降に表示される)。
ここに登録されていないアプリは、右上の[すべてのアプリ]ボタンをクリックして、[スタート]メニューを[すべてのアプリ]に切り替えて、アプリ一覧から探す必要があり少々面倒だ。
そこで、よく使うアプリで、「ピン留め済み」欄に登録されていないアプリは、ここにピン留めするようにしよう。
[スタート]メニューの[すべてのアプリ]画面でピン留めしたいアプリを探し、右クリックメニューの[スタートにピン留めする]を選択すればよい。デスクトップにあるアプリアイコンなどでも、右クリックメニューの[スタートにピン留めする]を選択することで、「ピン留め済み」欄に登録することが可能だ。
コマンドプロンプトやPowerShell、タスクマネージャーなど、[すべてのアプリ]画面の一覧にないアプリの場合、検索機能を使うのが一番簡単だ。
タスクバーの[検索]ボタンをクリックし、[検索]ウィンドウを表示し、入力ボックスにピン留めしたいアプリ名を入力する。例えば、コマンドプロンプトならば、「こまんど」と入力すれば、「最も一致する検索結果」に「コマンドプロンプト」が表示され、右ペインに「コマンドプロンプト」に対する操作が表示されるはずだ。ここの[スタートにピン留めする]を選択すればよい。
デフォルトで[スタート]メニューにピン留めされているアプリには、使わないものも多い。不要なもののピン留めを外したり、位置を変更してよく利用するものを先頭の方に移動したりしよう。
ピン留めを外すには、不要なアプリアイコンを右クリックし、メニューの[スタートからピン留めを外す]を選択すればよい。
配置を変更したい場合は、アプリアイコンをドラッグして、置きたい位置に移動し、ドロップすればよい。「ピン留め済み」欄の2画面目にある場合は、右クリックメニューの[一番上に移動]を選択し、「ピン留め済み」欄の一番先頭にアプリアイコンを移動してから位置を調整するのが楽だ。
[ドキュメント]や[ダウンロード]といったよく利用するフォルダは、[スタート]メニューの[電源]アイコンの左側にショートカットアイコンを表示させることができる。
それには、[設定]アプリを起動し、左ペインで[個人用設定]を選択、右ペインで[スタート]−[フォルダー]を選択して、この画面で表示したいアプリやフォルダのスイッチを「オン」にすればよい。「設定」「エクスプローラー」「ドキュメント」「ダウンロード」「ミュージック」「ピクチャ」「ビデオ」「ネットワーク」「個人用フォルダー」が表示可能だ。ここのフォルダアイコンをクリックすると、必ず新しいエクスプローラーがフォルダを開いた状態で起動する。
タスクバーにピン留めされているエクスプローラーは、別ウィンドウを開く場合、[Shift]キーを押しながらアイコンをクリックする必要がある。しかし、[電源]ボタンの左側に表示したアイコンの場合は、常に別ウィンドウで開く。幾つものエクスプローラーウィンドウを開いて作業するような人は、ここに[エクスプローラー]アイコンを表示しておくと便利だろう。
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