Windows 11のスタートメニュー、ちょっと使いにくいと感じたら試したい7つの設定Tech TIPS

Windows 11になり、[スタート]メニューのデザインが大きく変更になった。この[スタート]メニューをカスタマイズして、より使いやすくしよう。本Tech TIPSでは、[スタート]メニューの7つの設定を取り上げる。

» 2022年01月06日 05時00分 公開
[小林章彦デジタルアドバンテージ]

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対象:Windows 11


Windows 11の[スタート]メニューが少し使いにくいと感じたら Windows 11の[スタート]メニューが少し使いにくいと感じたら
Windows 11の[スタート]メニューがどうも使いにくいなぁ、と感じたら試してほしい設定を紹介する。

 「Windows 11」のユーザーインタフェース変更で大きく変わった機能の1つが[スタート]メニューだ。[スタート]メニューは、Windows OSで利用頻度が高いためか、OSのメジャーバージョンアップの度に変更されている。

 個人的にはWindows 7の[スタート]メニューが最も使いやすかったと思う。だが、Windows 8/8.1ではタブレットを意識して全画面でタイルベースのメニューが表示される[スタート]画面に変わってしまった。それが不評でWindows 10ではWindows 7風のアプリ一覧とWindows 8/8.1のタイル表示が並ぶハイブリッド型に変わった。

 Windows 11では、最初の画面でピン留めされたアイコンが並び、[すべてのアプリ]ボタンをクリックすると、アプリ一覧が並ぶという新しいデザインとなっている。よく使うアプリをピン留めしていれば、少ない手順でアプリの起動が行えるようになった。ただ、ピン留めしていないアプリを起動しようと思うと、[すべてのアプリ]でメニューを切り替えて、そこに表示されたアプリ一覧から目的のアプリを探す必要があり、逆に手順が増えるようなデザインになっている。

Windows 11の[スタート]メニュー(1) Windows 11の[スタート]メニュー(1)
[スタート]ボタンをクリックすると、この「ピン留めしたアプリ」欄と「おすすめ」欄で構成される[スタート]メニューが開く。アプリの一覧を表示するには、「ピン留めしたアプリ」欄の右上にある[すべてのアプリ]ボタンをクリックする必要がある。
Windows 11の[スタート]メニュー(2) Windows 11の[スタート]メニュー(2)
[すべてのアプリ]ボタンをクリックすると、[すべてのアプリ]メニューに切り替わる。アルファベット、五十音順でインストールされているアプリ名が並ぶ。

 そこで、Windows 11の[スタート]メニューをカスタマイズして、より使いやすくしよう。

[スタート]ボタンの表示位置を左に移動する

 Windows 11の[スタート]ボタンはこれまでのWindows OSと異なり、デフォルトでは中央に置かれている。それにもかかわらず、[スタート]メニューを開くのに、ついマウスポインターを左下に動かしてしまう、ということはないだろうか。左下にあった方が使いやすいのであれば、いっそのこと[スタート]ボタンの表示位置を移動させればよい。

 それには、[設定]アプリを起動し、左ペインで[個人用設定]を選択、右ペインで[タスクバー]を選択して、「タスクバーの動作」を開き、「タスクバーの位置」を[左揃え]に変更すればよい。中央にあった、タスクバーのボタン類が左側に移動する。それに伴い、[スタート]ボタンも左下に移動する。これで、Windows 10などと同様、左下で[スタート]メニューを開けるようになる。

[スタート]ボタンの表示位置を左に移動する(1) [スタート]ボタンの表示位置を左に移動する(1)
[設定]アプリを起動し、左ペインで[個人用設定]を選択、右ペインで[タスクバー]を選択する。
[スタート]ボタンの表示位置を左に移動する(2) [スタート]ボタンの表示位置を左に移動する(2)
[タスクバー]画面の「タスクバーの動作」を展開し、「タスクバーの配置」のプルダウンリストで[左揃え]を選択する。
[スタート]ボタンの表示位置を左に移動する(3) [スタート]ボタンの表示位置を左に移動する(3)
Windows 10と同様、[スタート]ボタンが左側に移動する。

 意外とこの位置の方がしっくりと来る人も多いのではないかと思う。「中央揃え」は、Windows 11を特徴付ける[スタート]ボタンの位置ではあるものの、[スタート]メニューを開く際に、ついつい左下にマウスポインターを移動してしまう人は、「左揃え」を試してみるとよい。

「おすすめ」を整理する

 Windows 11の[スタート]メニューの下側には「おすすめ」欄があり、ここに最近利用したファイル名やインストールしたアプリ名が表示される。前回開いたファイルを使って作業したい、という場合は、ここからファイルを探してダブルクリックすればよい。既定のアプリでそのファイルを開くことができる。

 ただ、なかにはほとんど使わないファイルなども表示されてしまうので、よく利用するファイルが埋もれてしまうこともある。そこで、不要なファイルは、この一覧から削除しよう。

 それには、[スタート]メニューを開き、「おすすめ」欄で非表示にしたいファイル名やアプリ名を右クリックし、[リストから削除]を選択すればよい。削除すると、その前にインストールしたアプリ名や開いたファイル名が表示される。

 なお、「おすすめ」欄は、最近インストールしたアプリ名が常に先頭側に表示されるようになっている。ここに表示し切れなかったアプリやファイルを確認したい場合は、「おすすめ」欄の右上にある[その他]ボタンをクリックすればよい。最近インストールしたアプリ名に続き、最近開いたファイル名が並ぶ[おすすめ]画面に切り替わる。

「おすすめ」を整理する(1) 「おすすめ」を整理する(1)
[スタート]メニューを開き、「おすすめ」欄で不要なファイル名を右クリックし、[リストから削除]を選択すると、そのファイル名が削除できる(ファイルの実体は削除されない)。
「おすすめ」を整理する(2) 「おすすめ」を整理する(2)
ファイル名が削除されると、履歴の次が表示される。履歴の全体を表示したい場合は、[その他]ボタンをクリックする。
「おすすめ」を整理する(3) 「おすすめ」を整理する(3)
「おすすめ」に表示される履歴の一覧が表示される。ここでもファイル名やアプリ名を右クリックして、[リストから削除]を選択することで一覧から削除できる。

「おすすめ」欄に最近開いたファイルを表示しないようにする

 プレゼンテーションの際など、セキュリティの観点から「おすすめ」欄にファイル名が表示されてしまうのが困ることもあるだろう。そのような際は、「おすすめ」欄にファイル名を表示しないように設定すればよい。

 [設定]アプリを開き、左ペインで[個人用設定]を選択、右ペインで[スタート]を選択して、「最近開いた項目を……」のスイッチを「オフ」にすればよい。ここを「オフ」にすると、「おすすめ」欄からファイルの表示が消え、最近インストールしたアプリだけの表示になる。

 一度スイッチを「オフ」にすると、再び「オン」にしても、「おすすめ」内に以前のファイル名は表示されず、「オン」にした後に開いたファイルだけが表示されるので注意してほしい。

 また、このスイッチを「オフ」にすると、「おすすめ」欄だけではなく、タスクバーアイコンのジャンプリストやエクスプローラーのクイックアクセスからも、最近開いたファイルの一覧が消えてしまう点も要注意だ。

最近開いたファイルを表示しないようにする(1) 最近開いたファイルを表示しないようにする(1)
[設定]アプリを開き、左ペインで[個人用設定]を選択、右ペインで[スタート]を選択する。
最近開いたファイルを表示しないようにする(2) 最近開いたファイルを表示しないようにする(2)
[スタート]画面で「最近開いた項目を……」のスイッチを「オフ」にする。
最近開いたファイルを表示しないようにする(3) 最近開いたファイルを表示しないようにする(3)
「おすすめ」欄に最近開いたファイルが表示されなくなる。

「おすすめ」欄に最近追加したアプリを表示しないようにする

 [スタート]メニューの「おすすめ】欄には、最近開いたファイルとともに、追加したアプリも表示される。アプリも、アプリ名を右クリックして、[リストから削除]を選択すれば、「おすすめ」欄から消すことができるが、アプリをインストールする度にこの作業を行うのは無駄だ。

 「おすすめ」欄に、最近追加したアプリを表示したくないのであれば、[設定]アプリを開き、左ペインで[個人用設定]を選択、右ペインで[スタート]を選択して、「最近追加したアプリを表示する」のスイッチを「オフ」にすればよい。このスイッチは、一度「オフ」にして「おすすめ」内のアプリ名表示を消しても、「オン」にすると以前のアプリ名が再表示される。

最近追加したアプリを表示しないようにする(1) 最近追加したアプリを表示しないようにする(1)
[設定]アプリを開き、左ペインで[個人用設定]を選択、右ペインで[スタート]を選択して、「最近追加したアプリを表示する」のスイッチを「オフ」にする。
最近追加したアプリを表示しないようにする(2) 最近追加したアプリを表示しないようにする(2)
最近追加したアプリが非表示になり、「おすすめ」欄には最近開いたファイルのみが表示されるようになる。

 なお、「最近開いた項目を……」と「最近追加したアプリを表示する」のスイッチの両方を「オフ」にすると、「おすすめ」欄には「最近使ったファイルと新しいアプリを表示するには、これらをオンにします。スタート設定」とだけ表示され、アプリ名やファイル名は全て非表示になる。

最近開いたファイルと最近追加したアプリの両方を非表示にする 最近開いたファイルと最近追加したアプリの両方を非表示にする
[スタート]画面で「最近開いた項目を……」と「最近追加したアプリを表示する」のスイッチを「オフ」にすると、「おすすめ」欄には「最近使ったファイルと新しいアプリを表示するには、これらをオンにします。スタート設定」とだけ表示され、アプリ名やファイル名は全て非表示になる。

[スタート]メニューにアプリをピン留めする

 Windows 11の[スタート]メニューは、よく利用するアプリを[スタート]メニューにピン留めして利用するのを前提とした設計となっている。ピン留めすると、[スタート]メニューの「ピン留め済み」欄にアプリアイコンが6列×3段で表示される(それ以上のアプリアイコンは、2ページ目以降に表示される)。

[スタート]メニューの「ピン留め済み」欄 [スタート]メニューの「ピン留め済み」欄
Windows 11では、よく利用するアプリを[スタート]メニューの「ピン留め済み」欄に登録することで、少ない手順で起動できるように設計されている。この欄をうまく整理することで、Windows 11の使い勝手が大幅に変わってくる。

 ここに登録されていないアプリは、右上の[すべてのアプリ]ボタンをクリックして、[スタート]メニューを[すべてのアプリ]に切り替えて、アプリ一覧から探す必要があり少々面倒だ。

 そこで、よく使うアプリで、「ピン留め済み」欄に登録されていないアプリは、ここにピン留めするようにしよう。

アプリアイコンの右クリックメニューでピン留めする

 [スタート]メニューの[すべてのアプリ]画面でピン留めしたいアプリを探し、右クリックメニューの[スタートにピン留めする]を選択すればよい。デスクトップにあるアプリアイコンなどでも、右クリックメニューの[スタートにピン留めする]を選択することで、「ピン留め済み」欄に登録することが可能だ。

アプリアイコンの右クリックメニューでピン留めする アプリアイコンの右クリックメニューでピン留めする
[スタート]メニューの[すべてのアプリ]画面を開き、アプリを右クリックし、メニューの[スタートにピン留めする]を選択する。「ピン留め済み」欄の一番後ろにピン留めされる。

検索機能を使って[スタート]メニューにピン留めする

 コマンドプロンプトやPowerShell、タスクマネージャーなど、[すべてのアプリ]画面の一覧にないアプリの場合、検索機能を使うのが一番簡単だ。

 タスクバーの[検索]ボタンをクリックし、[検索]ウィンドウを表示し、入力ボックスにピン留めしたいアプリ名を入力する。例えば、コマンドプロンプトならば、「こまんど」と入力すれば、「最も一致する検索結果」に「コマンドプロンプト」が表示され、右ペインに「コマンドプロンプト」に対する操作が表示されるはずだ。ここの[スタートにピン留めする]を選択すればよい。

検索機能を使って[スタート]メニューにピン留めする(1) 検索機能を使って[スタート]メニューにピン留めする(1)
[スタート]メニューの[すべてのアプリ]画面にないアプリをピン留めしたい場合は、タスクバーの[検索]ボタンをクリックして[検索]ウィンドウを開き、ここでアプリ名の検索を行えばよい。「最も一致する検索結果」に登録したいアプリが表示され、右ペインにはそのアプリに対する操作が表示されるので、そこで[スタートにピン留めする]を選択すればよい。

ピン留めされたアプリを整理する

 デフォルトで[スタート]メニューにピン留めされているアプリには、使わないものも多い。不要なもののピン留めを外したり、位置を変更してよく利用するものを先頭の方に移動したりしよう。

 ピン留めを外すには、不要なアプリアイコンを右クリックし、メニューの[スタートからピン留めを外す]を選択すればよい。

アプリのピン留めを外す アプリのピン留めを外す
「ピン留め済み」欄で不要なアプリは、そのアプリを右クリックして、[スタートからピン留めを外す]を選択すればよい。これで、「ピン留め済み」欄から削除できる。

 配置を変更したい場合は、アプリアイコンをドラッグして、置きたい位置に移動し、ドロップすればよい。「ピン留め済み」欄の2画面目にある場合は、右クリックメニューの[一番上に移動]を選択し、「ピン留め済み」欄の一番先頭にアプリアイコンを移動してから位置を調整するのが楽だ。

アプリの配置を変更する(1) アプリの配置を変更する(1)
「ピン留め済み」欄の2画面目にある場合は、右クリックメニューの[一番上に移動]を選択して、「ピン留め済み」欄の一番先頭にアプリアイコンを移動する。
アプリの配置を変更する(2) アプリの配置を変更する(2)
アプリの配置は、ドラッグ&ドロップで変更できる。

よく使うフォルダを[電源]アイコンの隣に表示する

 [ドキュメント]や[ダウンロード]といったよく利用するフォルダは、[スタート]メニューの[電源]アイコンの左側にショートカットアイコンを表示させることができる。

 それには、[設定]アプリを起動し、左ペインで[個人用設定]を選択、右ペインで[スタート]−[フォルダー]を選択して、この画面で表示したいアプリやフォルダのスイッチを「オン」にすればよい。「設定」「エクスプローラー」「ドキュメント」「ダウンロード」「ミュージック」「ピクチャ」「ビデオ」「ネットワーク」「個人用フォルダー」が表示可能だ。ここのフォルダアイコンをクリックすると、必ず新しいエクスプローラーがフォルダを開いた状態で起動する。

 タスクバーにピン留めされているエクスプローラーは、別ウィンドウを開く場合、[Shift]キーを押しながらアイコンをクリックする必要がある。しかし、[電源]ボタンの左側に表示したアイコンの場合は、常に別ウィンドウで開く。幾つものエクスプローラーウィンドウを開いて作業するような人は、ここに[エクスプローラー]アイコンを表示しておくと便利だろう。

よく使うフォルダを[電源]アイコンの隣に表示する(1) よく使うフォルダを[電源]アイコンの隣に表示する(1)
[設定]アプリを起動し、左ペインで[個人用設定]を選択、右ペインで[スタート]画面を開く。ここで、[フォルダー]を選択する。
よく使うフォルダを[電源]アイコンの隣に表示する(2) よく使うフォルダを[電源]アイコンの隣に表示する(2)
[フォルダー]画面で、[スタート]メニューの[電源]アイコンの左側に表示したいアプリやフォルダのスイッチを「オン」にする。
よく使うフォルダを[電源]アイコンの隣に表示する(3) よく使うフォルダを[電源]アイコンの隣に表示する(3)
[スタート]メニューの[電源]アイコンの左側にスイッチを「オン」にしたアプリやフォルダのアイコンが表示される。このアイコンをクリックすることで、アプリを起動したり、フォルダを開いたりできる。

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