Microsoftは2021年11月のMicrosoft Edge バージョン96のリリースと同時に、Microsoft 365管理センターで「IEモードのクラウドサイトリスト管理(Cloud Site List Management for IE mode)」機能がパブリックプレビューとして利用可能になったことを発表しました。この機能で配布されるサイトリストは、Microsoft Edge バージョン93以降で利用できますが、どのような機能なのか歴史的な背景を含めてレビューします。
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Chromium版「Microsoft Edge」が備える「IEモード」は、もともと「Windows 7」以降の「Internet Explorer(IE)11」が備えていた「エンタープライズモード」の機能をMicrosoft Edgeに統合したものです。IE 11のエンタープライズモードは、事前に管理者が定義したサイトリストに基づいて、IE 11の互換モードをIE 7やIE 8のエミュレートに自動的に切り替えて表示するものでした。
その後、サイトリストに基づいて「Windows 10」のレガシー版Microsoft EdgeとIE 11のデスクトップアプリを自動的に切り替える機能になり、レガシー版Microsoft Edgeのサポート終了と現在のMicrosoft Edgeへの完全な移行に伴い、Microsoft Edgeが備えるIEモードと統合されました。
MicrosoftはデスクトップアプリとしてのIE 11のサポートを「2022年6月15日」に終了し、それ以降はIE 11をデスクトップアプリとして起動できなくなる予定です(Windows ServerおよびWindows 10 LTSCは除く)。Microsoft EdgeのIEモードは引き続き利用できるようになるため、IEモードは今後、IEでなければ適切に表示できないサイトのWindows 10および「Windows 11」における事実上、唯一の選択肢になります。
管理者はIEモードで表示するサイトの一覧を「エンタープライズモードサイトリスト」(XML形式)として定義し、ネットワーク共有やWebサイトに配置して、グループポリシーなどでMicrosoft Edgeを実行するクライアントにサイトリストを配布できます。
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