CDN大手のCloudflareは、海底火山の噴火に伴うトンガのインターネット障害状況をまとめた報告を公開した。トンガの事例は海底ケーブルの重要性を浮かび上がらせた。
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CDN(コンテンツ配信ネットワーク)大手のCloudflareは2022年1月19日(米国時間)、海底火山の噴火に伴うトンガのインターネット障害状況をまとめた報告を公式ブログに掲載した。
インターネットの利用動向をモニタリング、分析する同社の「Cloudflare Radar」サービスなどで得た情報に基づく。同社はCloudflare RadarをCDNなどのサービスに利用しており、インターネットでもデータを公開している。
事の発端は、2022年1月15日17時10分ごろ(トンガ時間)、南太平洋の島国トンガの首都ヌクアロファの北約65キロに位置する海底火山フンガトンガ・フンガハアパイで、大規模な噴火が起きたことだ。それに伴う地震と津波により、トンガに通じる唯一の海底ケーブルが切断された。その結果、通信設備が機能しなくなり、同国内で国際電話やインターネットなどが不通になった。
1月24日までのBBCやロイターの報道によると、トンガは噴火から5日間、外国と連絡がほぼ取れなくなった。1月20日には国外との通信が一部復旧したものの、トンガ政府は1月21日付の声明で、本島のトンガタプ島と他の島々の間で通信が困難な状態が続いていると説明した。インターネットを含む通信回線を完全に復旧させるには、4週間以上かかる可能性があるとみられている。
噴火による影響は明らかだ。トンガではインターネットトラフィックが全くなくなっている。
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