Microsoftが提供する製品やサービスには、サポート期間が設定されており、サポート期間中は更新プログラムなどの提供が行われる。しかし、サポート期間が終了すると、セキュリティ更新プログラムの提供が止まり、使い続けることが危険な状態となる。サポート期間は製品ごとに設定されており、若干分かりにくい。そこで、2021年にサポートが終了した主な製品、2022年にサポートが終了する主な製品を一覧表にした。
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対象:Microsoft製品
Microsoftが提供する製品やサービスには、それぞれサポート期間が設定されており、その間、不具合や脆弱(ぜいじゃく)性などが見つかると、修正するための更新プログラムが提供される。
Windows OSやOffice製品などの場合、製品発売から仕様変更や新機能のリクエストに対応する「メインストリームサポート」が最低でも5年間提供され、これが終了するとセキュリティ更新プログラムのみの提供となる「延長サポート」が最低でも5年間提供される。Windows OSやOffice製品などは、製品リリースから合計10年間のサポートが提供されることになる。
ただし、製品ごとに更新プログラムの適用状況などによって、サポート期間中であってもサポートが終了してしまうことがあるので注意が必要だ。例えば、Windows 10の場合、機能更新プログラムを適用してバージョンアップを行えば、サポートが継続されるが、適用しないままでいると、そのバージョンに対する更新プログラムの提供が行われなくなる、といった具合だ。
各バージョンのサポート期間は、下表のようになっている。例えば、Windows 10 HomeのMay 2021 Update(バージョン21H1)の場合、サポート終了は2022年12月13日までとなっている。それまでの間にNovember 2021 Update(バージョン21H2)以降の機能更新プログラムを適用しないと、この時点でサポートが終了してしまう。サポートが終了したからといって使えなくなるわけではないか、放置しておくと脆弱性が解消されず、マルウェアなどの攻撃に対して危険な状態となる。サポート中の製品へのバージョンアップなどを検討した方がよい。
なお、Windows 11の提供が開始されたことに伴い、Windows 10の機能更新プログラムは、サポート終了となる2025年10月14日まで年1回(これまでの下半期リリースに合わせられる)の提供になるとされている。
エディション | サポート期間の長さ | ||
上半期(春)のリリース | 下半期(秋)のリリース | ||
Windows 10 Enterprise | 18カ月 | 30カ月 | |
Windows 10 Education | |||
Windows 10 Home | 18カ月 | ||
Windows 10 Pro | |||
Windows 10 Pro Education | |||
Windows 10 Pro for Workstations | |||
Windows 10の機能更新プログラムのサポート期間 |
注意が必要なのは、November 2021 Updateは既に提供されているものの、[Windows Update]画面に「Windows 11へのアップグレードの準備ができました」と表示されているPCでは、[今はWindows 10の使用を継続します]リンクをクリックしないとNovember 2021 Updateの機能更新プログラムが表示されないということだ(詳細は、Windows 10 The Latest「おせっかいなWindows 11アップグレード案内のせいで、Windows 10を21H2にアップデートできない?」参照のこと)。
そのまま放置していると、November 2021 Updateの更新プログラムを適用しないままサポート終了を迎えてしまう可能性もある(その前に、機能更新プログラムの自動更新による適用が行われるようになるはずだ)。
この他の製品やWindows OSでも、サポート期間は明確に示されているものの、実際には製品数が多いこともあり、自分の使っている製品がメインストリームサポート期間中なのか、延長サポート期間中なのか、はたまた既にサポートが終了してしまっているのかが分かりにくくなっている。
そこで2021年にサポートが終了した主な製品と、2022年にサポートが終了する主な製品をそれぞれ一覧にしてみた。
2021年3月8日には、通称レガシー版と呼ばれるMicrosoft Edgeのサポートが終了し、セキュリティ更新プログラムの提供が終了した。その後、提供された更新プログラムを適用することで、レガシー版Microsoft EdgeからChromium版Microsoft Edgeへ強制的に移行が行われている。Windows 11では、最初からChromium版Microsoft Edgeがデフォルトブラウザとなっている。
また、2020年春の機能更新プログラムであるWindows 10 May 2020 Update(バージョン2004)が、2021年12月14日にサポートが終了している。いまだにMay 2020 Updateを使っている場合は、October 2020 Update(バージョン20H2)以降の機能更新プログラムを至急適用してほしい。バージョンの確認方法はTech TIPS「ひと目で分かるWindowsのバージョン/ビルドの一覧と確認方法」を参照していただきたい。
製品名 | サポート終了日 |
---|---|
Microsoft Edgeレガシー版 | 2021年3月9日 |
Windows 10 Enterprise April 2018 Update(バージョン1803) | 2021年5月11日 |
Windows 10 Education April 2018 Update(バージョン1803) | 2021年5月11日 |
Windows 10 Enterprise October 2018 Update(バージョン1809) | 2021年5月11日 |
Windows 10 Education October 2018 Update(バージョン1809) | 2021年5月11日 |
Windows 10 Home November 2019 Update(バージョン1909) | 2021年5月11日 |
Windows 10 Pro November 2019 Update(バージョン1909) | 2021年5月11日 |
Windows 10 Pro Education November 2019 Update(バージョン1909) | 2021年5月11日 |
Windows 10 Pro for Workstations November 2019 Update(バージョン1909) | 2021年5月11日 |
Windows Server Datacenter バージョン1909 | 2021年5月11日 |
Windows Server Standard バージョン1909 | 2021年5月11日 |
Skype for Business Online | 2021年7月31日 |
.NET Core 2.1 | 2021年8月21日 |
Silverlight 5 | 2021年10月12日 |
Windows 10 Home May 2020 Update(バージョン2004) | 2021年12月14日 |
Windows 10 Pro May 2020 Update(バージョン2004) | 2021年12月14日 |
Windows 10 Pro Education May 2020 Update(バージョン2004) | 2021年12月14日 |
Windows 10 Pro for Workstations May 2020 Update(バージョン2004) | 2021年12月14日 |
Windows Server Datacenter バージョン2004 | 2021年12月14日 |
Windows Server Standard バージョン2004 | 2021年12月14日 |
2021年にサポートが終了した主な製品 |
製品名 | 延長サポート移行日 |
---|---|
SQL Server 2016 | 2021年7月13日 |
Windows 10 Enterprise 2016 LTSB | 2021年10月12日 |
2021年に延長サポートへ移行した主な製品 |
2022年のサポート終了予定の製品は以下の図表の通りだ。重要なのは、2022年6月15日には、Internet Explorer(IE) 11のサポートが終了することだ。既にWindows 11ではIEがWebブラウザとしてはインストールされていない。Windows 10では、いまだに利用可能なものの、それも2022年6月15日までとなる(IEのサポート終了についての詳細は、Tech TIPS「いよいよ完全終了へ。Internet Explorer(IE)サポート終了スケジュール」参照のこと)。
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