なぜ「分散SQLDB」が注目を集めているのか。日本国内における分散SQLDBの普及に注力しているYugabyte Japanに「分散SQLDB」とその利点を伺いました。記事後半では2022年3月に開催されたアジア圏向けイベント「Distributed SQL Summit Asia」の内容を紹介します。
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本連載第4回では、DBエンジニアの祭典「db tech showcase」のイベントレポートをお届けしました。同イベントで多くのデータベース(DB)が紹介された中でも、分散DBのトピックが注目を集めている印象を受けました。
そこで今回は、日本国内における分散SQLDBの普及に注力しているYugabyte Japan カントリーマネジャーの松尾達也氏、ヘッドオブソリューションエンジニアリングの市村友寛氏に話を伺いました。記事の後半では、Yugabyteが2022年3月末に開催した「Distributed SQL Summit Asia」のJapanese Trackの講演内容を要約して紹介します。
「YugabyteDB」とはそもそもどのようなDBなのでしょうか。NewSQLを代表するDBとして語られるYugabyteDBについて、松尾氏は以下のように説明します。
「RDB(リレーショナルデータベース)のトレードオフを排除した、クラウドネイティブなアプリケーションをサポートするDBです。お客さまからは『スケールアウトできるPostgreSQL』という感想を頂くこともあります」
YugabyteDBはPostgreSQLとの互換性が高く、アプリケーション開発の生産性向上に貢献するためのアップデートが多く行われている印象を受けます。しかし、国内では新しいDBの知名度はまだ低く、ユーザーが採用する段階で課題があるようにもみえます。Yugabyteはどのように顧客にアプローチをしているのでしょうか。松尾氏は大きく分けて2つのケースがあると言います。
国内でもメディアやイベントなどの露出を通じて、YugabyteDBのみでなく、「TiDB」や「CockroachDB」などの分散SQLDBに関する知識を持つユーザーも着実に増えています。本連載第3回でも紹介したように、新しいテクノロジーの普及にはコミュニティーをベースとした活動が重要です。YugabyteDBにはグローバルでユーザーが参加するSlackが用意されています。2020年時点では約2000人が参加しており、2022年現在は5000人超と2倍以上の規模に急成長しています。
アプリケーション開発者の視点から見ると、YugabyteDBを利用することにどのようなメリットがあるでしょうか。Yugabyte Japanで国内の技術的な役割を担う市村氏は以下のように語ります。
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