「AWS」「GCP」「Azure」のストレージを比較テスト、その性能はコストに見合うのかテストの結果得られた4つの教訓とは

Cockroach Labsはクラウドサービスの性能を評価した「2022 Cloud Report」から、「AWS」「GCP」「Azure」について、OLTPアプリケーションの性能テスト結果を評価した。4つの教訓が得られたという。

» 2022年07月26日 16時40分 公開
[@IT]

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 Amazon Web Services(AWS)、Google Cloud Platform(GCP)、Microsoft Azure(Azure)の処理性能はどの程度違うのだろうか。クラウドネイティブな分散SQLデータベース「CockroachDB」を手掛けるCockroach Labsはクラウドサービスの処理性能のテスト結果をまとめた「2022 Cloud Report」を公開している。

 2022年7月21日(米国時間)、同社はこれら3つのクラウドサービスでOLTP(オンライントランザクション処理)アプリケーションの性能テスト結果を評価した。その結果4つの興味深い教訓が得られたという。

 Cockroach Labsは、同社の「CockroachDB」を用いた「Cockroach Labs Derivative TPC-C nowait」というカスタムベンチマークテストを用いて、さまざまなサイズのインスタンスを使い、OLTPアプリケーションを実行して、性能を比較した。

教訓1 クラウドプロバイダーの選択において、レイテンシは重要な要素ではない

 どんなアプリケーションでも、低レイテンシ(低遅延)の実現は、優れた顧客体験を構築する上で重要だ。だが、テスト結果によればレイテンシは3つのクラウド間で大きな差別化要因にはならないことが分かった。

 具体的には、テストツール「netperf 2.7.1」を用いてAWSとGCP、Azureでアベイラビリティゾーン(AZ)内、さらにクロスリージョンのレイテンシをそれぞれテストしたところ、3つのクラウドサービス間で特に大きな差はなかった。

 AZ内テストでは、3つのクラウドサービスともレイテンシの最低値は0.05ミリ秒(50マイクロ秒)以下に収まっており、事実上同程度と結論付けられるほど近い値だった。

GCP、Azure、AWSのAZ内レイテンシテストの結果 縦軸はレイテンシ(マイクロ秒)(提供:Cockroach Labs)

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