Gartnerの調査によると、企業のCFOはデジタル投資を継続し、特にバックオフィス自動化に注力しようとしていることが分かった。
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Gartnerが2022年6月と7月に行った調査によると、企業のCFO(最高財務責任者)はデジタル投資を増やし、事業効率を高めるために特にバックオフィスの自動化に注力していることが分かった。
CFOに対して行った調査によると、今後12カ月間に最も優先する支出カテゴリーは「デジタル化の加速」だった。回答者の98%が「デジタル投資を抑制しない」と答えており、そのうち66%が「デジタル投資を増やす」としている。一方で半数近くが「コンサルタントへの支出」「不動産への支出」などを削減すると回答している。
6月に行われたCFOとCEO(最高経営責任者)に対する別の調査では、最も投資が活発になる技術分野として「バックオフィスの自動化を優先する」という回答が約3割だった。この分野は、技術投資の対象となる13分野の中でも特に人気が高かった。
「バックオフィスの自動化は『買掛金、売掛金の管理』『ヘルプデスクなどの社内ITサービス』など、効率化できる部分が多い。インフレーションで利幅が圧迫される環境下では、これらの分野の生産性向上が急務となっている」と、Randeep Rathindran氏(Gartner Finance Practice リサーチ担当バイスプレジデント)は指摘している。
調査結果によると「価格最適化分析への投資を増やす」という動きもあるようだ。回答者の32%が価格最適化分析の分野を「最も優先する3分野の一つ」としていた。Gartnerは「CFOは長期的な観点から、価格引き上げの限界を認識しているが、価格最適化分析は、企業が価格設定の精度を高めるとともに、インフレによる利益への影響を緩和する他の戦略(コスト削減など)も追求する方法になる」としている。
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