本連載は、PowerShellコマンドレットについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は「New-MgIdentityConditionalAccessNamedLocation」コマンドレットを解説します。
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本連載では、Windows PowerShellの基本的なコマンドレットについて、基本的な書式からオプション、具体的な実行例までを分かりやすく紹介していきます。今回は、「Microsoft Entra ID」(旧称:Microsoft Azure Active Directory)の条件付きアクセスポリシーで、IPアドレスベースのアクセス制御を行う際に利用する「ネームドロケーション」を新規作成する「New-MgIdentityConditionalAccessNamedLocation」コマンドレットです。
「New-MgIdentityConditionalAccessNamedLocation」は、PowerShellを利用してMicrosoft Entra ID(Azure AD)の条件付きアクセスポリシーで使用する「ネームドロケーション」を作成するためのコマンドレットです。
IPアドレスを基にアクセス制御を行う際、ネームドロケーションでIPアドレスを事前に定義しますが、動的に変化するIPアドレスに合わせてネームドロケーションの新規作成が求められるようなケースにおいて、PowerShellからネームドロケーションを作成するコマンドレットが役立ちます。
なお、New-MgIdentityConditionalAccessNamedLocationコマンドレットは、本連載第45回で解説した「Connect-MgGraph」コマンドレットで「Connect-MgGraph -Scopes "Policy.ReadWrite.ConditionalAccess,Policy.Read.All"」と実行して、Microsoft Entra IDへの接続とアクセス許可を与えておくことが前提条件になります。
New-MgIdentityConditionalAccessNamedLocation [オプション]
オプション | 意味 |
---|---|
-BodyParameter | ネームドロケーションのパラメーターを指定する |
New-MgIdentityConditionalAccessNamedLocationコマンドレットでは、本連載第78回で解説した「New-MgIdentityConditionalAccessPolicy」コマンドレットと同じように、パラメーターを「-BodyParameter」オプション内で指定します。
例えば、単一のIPアドレス「x.x.x.x」を指定したネームドロケーションを作成する場合、パラメーターにはネームドロケーションの名(DisplayName)、信頼できる場所としてマークする(IsTrusted)、IPアドレス(CidrAddress)が含まれるように、次のような形式で指定します(画面1)。なお、IPアドレスはCIDR(Classless Inter-Domain Routing)形式で記述する必要があります。
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