「重責なのに評価されない」「新しい技術に触れる機会がない」 運用担当者が感じるキャリアパスの不満をガートナーが調査「他のIT部門メンバーの方が早く昇進する」など待遇面の不満も

ガートナージャパンは、運用担当者のキャリアパスに関する調査結果を発表した。自身のキャリアパスに何らかの不満を抱えている人が過半数を占め、その多くが「技術者としての専門性を獲得する機会がないこと」に不安を感じていた。

» 2023年09月15日 08時00分 公開
[@IT]

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 ガートナージャパンは2023年9月14日、運用担当者のキャリアパスに関する調査結果を発表した。これは国内の従業員500人以上の企業を対象に実施したユーザー調査から、運用担当者に関する回答をまとめたもの。それによると、自身のキャリアパスに何らかの不満を抱えている人が過半数を占めることが分かった。

画像 IT担当者がキャリアパスに不安を抱く理由(提供:ガートナージャパン

責任は“重い”のに待遇や評価は“軽い”

 キャリアパスに不安を感じる理由について聞くと「DevOpsやクラウド、SRE(Site Reliability Engineering)、コンテナなど、新しい技術に触れる機会がない」が最も多く、62.5%(複数回答、以下同)。

 次いで「他のIT部門のメンバーと比べて昇給、昇進が遅い」(59.3%)、「重責であるにもかかわらず、待遇が悪い/評価されない」(57.1%)などが続いた。ガートナージャパンは「運用担当者は日常的な運用業務の責任が重く、繁忙になりがちであるにもかかわらず、他のIT部門メンバーより待遇や評価が悪いと感じている」と指摘する。

 4番目に多かった理由は「IT部門でありながらエンジニアとしての専門性が身に付かない」(48.9%)。運用担当者として働いていても、技術者としての専門性、特に最新のクラウドネイティブ技術を獲得する機会がないことに対する不安を抱えている現状が浮き彫りになったとガートナージャパンは分析している。

 ガートナージャパンの米田英央氏(シニアディレクター アナリスト)は調査結果について次のように分析している。

 「IT運用をリードするリーダーは、こうした不満を解消するために、短期的には、例えば業務の効率化や信頼性向上を運用の自動化によって実現するなど、日々の改善活動で新技術を習得でき、他部門から評価されるよう仕事の形態を変化させる取り組みを進めることが求められる。中長期的には、評価に応じた合理的な待遇を得られる職場に進化させることが重要だ」

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