次期Windows Serverの正式名称、「Windows Server 2025」にリリース時期は言及なし

Microsoftは、次期Windows Serverの正式名称が「Windows Server 2025」になると発表した。

» 2024年01月31日 08時00分 公開
[@IT]

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 Microsoftは2024年1月26日(米国時間)、Windows Serverの次期リリースの正式名称が「Windows Server 2025」になると発表した。

 Windows Server 2025の開発では、ホットパッチ機能、次世代のActive DirectoryとSMB(Server Message Block)、ミッションクリティカルなデータとストレージ、Hyper-V、AIなど、多くの分野に投資していると述べている。

 「Windows Server Insider Program」では同日、Windows Server 2025のWindows Server Insiderプレビュービルド(v.26040)がリリースされた。既に多くの新機能を搭載しているが、まだ開発中の機能もあり、今後のプレビュービルドで順次提供される。2週間ごとに新しいプレビュービルドがリリースされる。

 Windows Server 2025のリリース時期は明らかにされていない。

 Microsoftは、2023年11月に開催したカンファレンス「Ignite 2023」の「What’s New in Windows Server v.Next」というセッションで、Windows Serverの次期リリース(当時は「Windows Server v.Next」と呼んでいた)を初めて紹介した。その際には、主な機能強化点として以下を挙げていた。

ホットパッチ機能のサポート

  • 再起動不要で更新プログラムを適用できる

次世代Active Directory

  • データベースページサイズの拡大(8Kから32Kへ)
  • NUMA(Non-Uniform Memory Access)対応ハードウェアの利用によるパフォーマンス向上
  • パフォーマンスモニタのカウンタの追加、Active Directory診断データコレクタセットの更新
  • セキュリティ強化
  • レプリケーションでの優先順位設定

ストレージ

  • ミッションクリティカルなワークロードの高速化
  • NVMe(Non-Volatile Memory express)ストレージ
  • パフォーマンス向上
  • CPU使用量の削減
  • ストレージコストの削減
  • ストレージレプリカ
  • ReFS(Resilient File System)
  • 記憶域スペース

フェイルオーバークラスタリング

  • Active Directoryレスクラスタ
  • 2サイト間でのストレッチ記憶域スペースダイレクト(S2D)クラスタ
  • クラスタを意識した更新の信頼性、パフォーマンス向上

Hyper-V

  • GPUパーティショニング(GPU-P)による複数の仮想マシンでのGPU共有、ライブマイグレーションとフェイルオーバークラスタリングのサポート
  • DDA(Discrete Device Assignment)による高可用性(HA)サポート
  • 第2世代仮想マシンへの対応

ネットワーキング

  • ネットワークATC
  • ネットワークHUD
  • SDN(Software Defined Networking)マルチサイト
  • SDNゲートウェイのパフォーマンス向上
  • モダンAKS(Azure Kubernetes Service)アプリケーションのサポート

コンテナ

  • ベースイメージをアップグレードすることなく、Windows Server 2022コンテナをWindows Server vNextで実行できる
  • コンテナ用のWindows Server Annual Channel(年間チャネル)
  • イメージサイズの縮小
  • Windows Server vNext Nano Serverのアプリケーション互換性の向上
  • ネットワーキングでの制御パスのパフォーマンス向上

SMB

  • SMB over QUIC(UDPポート443でセキュアなSMB接続を実現する)のクライアントアクセス制御
  • SMB経由のNTLM認証の無効化オプション
  • SMBの認証回数制限によるブルートフォース攻撃の防止
  • SMB署名
  • SMBダイアレクト制御
  • SMBファイアウォールルールの強化

入手のしやすさと使い勝手

  • Windows 11と同様に、Windows UpdateでWindows Server 2022からWindows Server vNextにアップグレード可能
  • ハイブリッドワークロードを管理できる「Azure Arc」の有効化がより迅速かつ容易に
  • Wi-Fiサポートによるエッジ対応の強化
  • 新しいサブスクリプションベースの購入モデル
  • 「Microsoft 365」アプリケーションのサポート(メインストリームサポート期間)

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