AIはエンジニアから仕事を奪うのか?――生成AIへの期待値の高まりとともに、改めてAIとの向き合い方が問われている。仕事でAIを使うことが当たり前になる時代に、エンジニアはどう振る舞うべきか。@ITが開催したセミナーからそのヒントを探る。
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過去に何度かの“ブーム”を繰り返してきたAI(人工知能)に対する期待が、今、再び加熱している。直近の火付け役となったのは、「ChatGPT」をはじめとする「生成AI」だろう。ビジネス領域では、生成AIが「生産性向上の特効薬」としてもてはやされる一方で、生成物の品質や信頼性など課題もあり、議論が続いている。
ただ、こうした議論が進む間にも日々、技術的な問題は解決され、法律上、倫理上のルール整備が進んでいる。近い将来には、あらゆる業種、職種で働く人々が生成AIの存在を意識せざるを得ない状況になるだろう。もちろん、ITシステムの開発や運用に関わるITエンジニアも例外ではない。仕事の中に当たり前のように入り込んでくるAIに、エンジニアはどう向き合うべきか。
@ITが2023年11月24日に開催した、ライブ配信セミナー「AI/Automation for System Engineers 〜エンジニアに優しいAI/自動化〜」にて、アクセンチュアの南 昌宏氏(ビジネス コンサルティング本部 AIグループのシニア・マネジャー)は、ITエンジニアがAIを「良き相棒」とするための向き合い方を示した。
アクセンチュアが1500社の企業に対して実施したAI活用に関する調査結果によると、AI活用に成功している企業において、3つの財務評価(企業価値/収益率、株価収益率、株価売上倍率)に「正の相関性が認められた」という。
「AI活用への意識」については、「成長目標を達成するためにAIを活用すべき」「次の5年間にAIを活用しないことがビジネスリスクにつながる」「パイロット実施方法は分かるが、AIを前者にスケールさせることに苦戦している」といった質問において、グローバルと日本の経営者で回答の傾向が似通っていた。
「AI活用の必要性については、グローバルと日本を比べても経営者の意識に大きな差はない。必要性を認識している一方で、導入や社内でのスケールに苦戦している点も共通している」
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