Microsoftは2024年3月に開催されたデジタルイベントで、Copilotや新しいSurface for Business、Windows Cloud PCといったデバイスを通して、顧客のビジネス全体で、AIの安全かつ効率的な活用を推進すると発表した。
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Microsoftは2024年3月21日(米国時間)、デジタルイベント「Advancing New Era of Work(働き方の新時代の推進)」を開催した。AI at Work担当コーポレートバイスプレジデントのジャレッド・スパタロウ氏は、Windows 11、Windows 365、新しいビジネス向けSurfaceデバイスのアップデートにより、Microsoftソフトウェア、サービス、デバイス全体でCopilot機能を進化させていることを発表した。
デジタルイベントでは、MicrosoftとWindowsが顧客のビジネス全体でAI(人工知能)を安全かつ効率的に拡張するための3つの戦略が紹介された。
1つ目の戦略は、Copilotで従業員の作業効率を高めることだ。AIオーケストレーターであるWindows Copilotは、アプリ、ファイル、設定、データ、Webにまたがるタスクを処理できるため、煩雑なタスクはWindows Copilotに任せて従業員はより戦略的な業務に集中することで、迅速に目標を達成できる。
またMicrosoft 365のCopilot機能がWindowsでも利用できるようになった。Windows Copilotで「Work」を選択してMicrosoft 365のCopilot機能を有効にできる。
2つ目は、新たなSurface for BusinessデバイスやWindows 365 Cloud PCによる仮想デスクトップなど、従業員が選択したデバイスで、より安全で制限なく仕事ができるようにすることだ。
同日に発表された新たなSurface for Businessデバイスは、ビジネス専用に作られた同社初のAI搭載Surface PCだ。
Surface Pro 10とSurface Laptop 6は、ビジネス向けの機能を提供する。これには、Windows Copilot、各種ポート、NFCリーダー、最新のIntel Core Ultraプロセッサと統合されたNeural Processing Units(NPU)を使用したセキュリティとパフォーマンスの向上、CPUとGPUへの負担低減によるバッテリー寿命の増加が含まれる。
これらの新しいデバイスは、CopilotとWindows 11向けに構築されており、新しいCopilotキーにより、AI体験のアクセスが容易になる。
Microsoftは、Windows 365 Cloud PCにおいて、柔軟で安全なワークエクスペリエンスを強化するための3つの取り組みを紹介した。
Windows 365セキュリティアップデート
Windows 365とAzure Virtual Desktopの両方でシングルサインオンとパスワードレス認証が利用可能になり、サードパーティーIDP(アイデンティティプロバイダー)もサポートされた。Azure Virtual Desktopの承認プロバイダーに対しても同様の機能が提供されている。
Windows 365とAzure Virtual Desktopの両方で、セキュリティ強化目的での電子透かし、画面キャプチャー保護、改ざん防止のサポートも利用可能になった。
「Windowsアプリ」――プラットフォーム全体で300万時間以上のアクティブ利用
Windowsアプリは、Windows 365、Azure仮想デスクトップ、リモートデスクトップ、リモートデスクトップサービス、Microsoft Dev Boxなど、さまざまなプラットフォームにアクセスできる単一の統合アプリだ。
Windowsアプリを通じて従業員が好きなデバイスからWindows Cloud PCに安全に接続できる。プレビューの開始以来、Windowsアプリの利用時間はプラットフォーム全体で300万時間を超えた。
Windows 365 GPU
Windows 365がサポートしているWindows 365 GPU(現在はプレビュー段階)は、グラフィックデザイン、画像や動画のレンダリング、3Dモデリング、データ処理、視覚化アプリケーションなどのワークロードに対応している。
ユーザーはGPU対応クラウドPCで作業しながら、ローカルのGPUリソースを使用するアプリケーションの実行が可能だ。Windows 365 GPUサポートは、SaaSソリューションでGPUの管理とアクセスの簡素化を求める顧客の要望に応えている。
3つ目は、AIをエンドユーザーコンピューティングソリューションに統合し、セキュリティの強化と将来への備えのためにクラウドを採用することだ。この中でWindowsは4つの役割を果たす。
AI統合とイノベーションによるポイントは以下の通り。
Windows 365はAIを活用してクラウドPCのリサイズを推奨する。リサイズ推奨は、クラウドPCのデプロイと利用状況を評価し、投資をより適切に予測するものであり、現在パブリックプレビューとして提供されている。これにより、コスト削減、効率化、Windows 365 Cloud PCのセキュリティと管理のさらなる簡素化を支援する。
Windows 11の最新プレビューリリースでは、アクセシビリティーに重点を置いた新しいCopilot機能、ナレーターのクイック起動、画面拡大表、テキストサイズの変更、ライブキャプションなどが利用できる。
音声ショートカットによりテキストやメディアの貼り付け、キーボードやマウス操作の実行、フォルダ、ファイル、アプリ、URLのオープンなど、カスタムコマンドを使用し、タスクを迅速に完了できるようになる。マルチディスプレイ機能が強化され、音声コマンドを使用して複数のモニターのナビゲーションや管理も容易になる。
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