チェック・ポイントは、サイバーセキュリティに対する生成AIの活用に関する調査結果を発表した。セキュリティにおけるスキルギャップが企業に深刻な影響を与えつつある中で、対策として生成AIへの期待が高まっていることが分かった。
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チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ(以下、チェック・ポイント)は2024年6月7日、サイバーセキュリティに対する生成AI(人工知能)の活用に関する調査結果を発表した。
調査結果によると「自社のセキュリティに自信がある」という回答が70%以上ある一方で、89%は「有能な人材の雇用が困難だ」と答えた。こうしたセキュリティに関するスキルギャップは企業に大きな影響を与えており、自社のセキュリティ業務に「スキルギャップの影響があった」と回答した割合は89%で、そのうち40%は「強い影響があった」と回答している。
チェック・ポイントは「サイバーセキュリティ上のスキルギャップは、『AIを利用したサイバー攻撃に対して効率的な防御を構築する』という企業の取り組みに深刻な打撃を与えている」と分析している。
また、調査対象企業のほとんどがAIを活用したサイバーセキュリティツールを導入、または検討中だった。これは前述したスキルギャップの影響に加えて、深刻度を増しているサイバー攻撃に対処するためだと考えられる。
既にAIツールを導入している企業からは「AIツールは業務効率を改善し、インシデント対応率を高め、企業内のスキルギャップを埋めるのに役立つ」といった回答が寄せられている。生成AIへの期待値も高く、対象企業の90%が「生成AIを含めたAIツールへの投資を優先する」と回答した。
チェック・ポイントは「生成AIが統合されたセキュリティ環境を実現する行程で、セキュリティリーダーには成果と課題の両方がもたらされるだろう。しかし、生成AIが組織の改革に役立つのは明らかだ。戦略的な先見性の下で生成AIを受容することで、より安全でレジリエントなデジタルの未来を切り開くことできる」としている。
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