ITRは、国内APM/オブザーバビリティ市場の規模推移と予測を発表した。それによると2024年度の売上金額は、対2023年度比で21.9%増加する見込みだ。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
アイ・ティ・アール(ITR)は2024年7月11日、国内APM(Application Performance Management)/オブザーバビリティ市場の規模推移と予測を発表した。2023年度の売上金額は、対2022年度比で22.5%増の約103億7000万円。2024年度は対2023年度比で21.9%増加する見込み。
ITRはAPM/オブザーバビリティ市場市場が今後も高い成長を続けるとみており、2023〜2028年度の年平均成長率(CAGR)を21.6%としている。
同市場を提供形態(パッケージとSaaS<Software as a Service>)で分類すると、2023年度はSaaS市場の売上金額が対前年度比35.6%増と急成長し、パッケージ市場(約47億円)を上回る約57億円に拡大した。2023〜2028年度のCAGRは、パッケージ市場の10.2%に対してSaaS市場は28.5%と高く見込んでおり、SaaS市場は2028年度に200億円に達するとITRは予測する。
ITRの入谷光浩氏(シニアアナリスト)は、「DX(デジタルトランスフォーメーション)によってアプリケーションのクラウドネイティブ化やマルチクラウド化が加速している。ますます複雑化しているIT環境を可視化し、問題解決を迅速化するために、SaaS型のAPM機能を備えたオブザーバビリティサービスの導入が急速に拡大している。また、AI(人工知能)機能の実装、強化が図られており、異常予測の精度向上や問題解決の自動化などが期待される。オブザーバビリティ製品/サービスは今後、システム運用管理の中核となるプラットフォームになっていくだろう」と述べている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.