Notionブラウザ版、WebAssembly版SQLite3でページ遷移速度を20%改善 実装時の苦労と教訓とは?クロスオリジン分離も課題

Notion Labsは公式ブログで、NotionのデータキャッシュにWebAssembly実装の「SQLite3 WASM/JS」を採用した事例を紹介する記事を公開した。適用に至るまでの苦労や教訓を明らかにしている。

» 2024年08月16日 08時00分 公開
[@IT]

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 クロスプラットフォームのワークスペースアプリ「Notion」を提供するNotion Labsは2024年7月10日(米国時間)に公式ブログで、NotionのブラウザバージョンのデータキャッシュにWebAssembly(WASM)実装の「SQLite3 WASM/JS」(以後、WASM版SQLite3)を採用した事例を紹介する記事を公開した。

 2021年ごろ、WindowsおよびmacOS版のNotionデスクトップアプリにおけるパフォーマンス向上を目的にSQLiteを採用した同社は、ネイティブのモバイルアプリでもSQLiteを採用してきた。そして、ブラウザ版アプリには、WASM版SQLite3を採用したという。

 Notion Labsは「WASM版SQLite3を採用することで、全ての最新ブラウザでページ間の遷移のパフォーマンスを20%改善できた。インターネット接続など外部要因によりAPIのレスポンス時間が遅いユーザーにとっては顕著だった。オーストラリアのユーザーは28%、中国のユーザーは31%、インドのユーザーは33%高速化している」と述べている。

ページ間の移動にかかる時間を20%短縮(提供:Notion Labs) ページ間の移動にかかる時間を20%短縮(提供:Notion Labs)

 Notion Labsは、WASM版SQLite3の適用に至るまでの苦労や採用の成果、教訓を次のように説明している。

WASM版SQLite3導入における実装の課題 どのようなアーキテクチャを検討したのか

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