プライベートクラウドが「2度目の春」を迎える、その要因とは? IDCが市場予測を発表「最新技術を任意の場所で稼働させる環境」として再注目

IDC Japanは、国内プライベートクラウド市場の予測を発表した。2023年の市場規模は対2022年比27.3%増の2兆533億円で、2023〜2028年の年間平均成長率を15.4%とみている。

» 2024年10月08日 08時00分 公開
[@IT]

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 IDC Japanは2024年10月6日、国内プライベートクラウド市場の予測を発表した。2023年の市場規模は、対2022年比で27.3%増の2兆533億円。同社は2023〜2028年の年間平均成長率(CAGR)を15.4%とみており、2028年の市場規模は4兆2126億円になると予測している。

画像 2023〜2028年の国内プライベートクラウド市場予測(提供:IDC Japan

導入目的は「IT環境の効率化」からどう変化する?

 2023年の国内プライベートクラウド市場は、従来型ITで構築された既存システムのクラウド環境への移行が拡大するとともに、プライベートクラウド環境の更新需要が成長を支えた。2024年以降は、クラウドマイグレーションやDX(デジタルトランスフォーメーション)、データ駆動型ビジネスとしての導入によって高い成長が継続すると見込みだ。

 プライベートクラウドはこれまでIT環境の効率化を目的として導入が進められてきたが、近年では生成AI(人工知能)といった最新技術を任意の場所で稼働させる環境(配備モデル)の一つとしての認識が高まっている。こうした背景もあり、特に生成AIで機密情報を扱いたい、低遅延のシステムを構築したいといった企業で、プライベートクラウドの利用が増加するとIDC Japanはみている。

 IDC Japanの松本 聡氏(Software & Services リサーチディレクター)は、「ベンダーは、生成AIなどの先駆的技術に対応するとともに、デジタル主権を実現する『ソブリンクラウド』(高い信頼性を持つクラウド)を整備して、プライベートクラウドの新しい価値を提示する必要がある」と述べている。

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