「Windows Terminal Canary」でターミナルチャットを利用することで、ターミナルを離れることなく、「GitHub Copilot」からコマンドの提案や説明を受けられるようになった。
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Microsoftは2024年10月29日(米国時間)、「Windows Terminal Canary」でターミナルチャットを利用することで、ターミナルを離れることなく、「GitHub Copilot」からコマンドの提案や説明を受けられるようになったと発表した。
この機能は、AI(人工知能)コーディングアシスタントであるGitHub Copilotの全サブスクリプションプラン(Individual、Business、Enterprise)のユーザーが利用できる。無料トライアルユーザーも利用可能だ。
Windows Terminal Canaryは、「Windows Terminal」の開発中の最新機能を搭載するナイトリービルド。Windows Terminalの安定版や「Windows Terminal Preview」よりも安定性が低い。Windows TerminalのGitHubリポジトリからアプリインストーラーとZIPファイルが配布されている。
ターミナルチャットは、ユーザーがAIサービス(GitHub Copilotのような)とチャットし、ターミナルのコンテキストでインテリジェントな提案を得られる機能だ。
ターミナルチャットでGitHub Copilotからの提案をクリックすると、ターミナルの入力行にコピーされる。ターミナルチャットが自動的に提案を実行することはない。そのため、コマンドの実行前にコマンドについて考える時間が持てる。
また、ターミナルチャットがGitHub Copilotと通信するのは、ユーザーがメッセージを送信したときに限られる。GitHub Copilotに送信されるメッセージには、チャットの履歴とユーザーのアクティブなシェル名も追加される。
使いたいコマンドについて尋ねる。ターミナルチャットでは、GitHub Copilotに送信するプロンプトにアクティブなシェル名も追加されるので、使用中のシェルに合わせた回答が得られる。
ターミナルチャットはコマンドの“翻訳”にも使える。例えば、「What’s touch in PowerShell?」(PowerShellでtouchって何?)や「How do I touch in PowerShell?」(PowerShellでtouchするにはどうすればいい?)と尋ねると、「New-Item」の提案を得られる。New-Itemは、LinuxやUNIXで新しいファイルの作成に使われるtouchコマンドに相当するWindows PowerShellコマンドレットだ。
コマンドラインで見慣れないエラー応答を受け取った場合、ターミナルチャットで説明や修正方法を尋ねられる。例えば、「What is Error: getaddrinfo ENOTFOUND and how do I fix it?」(Error: getaddrinfo ENOTFOUNDって何? どうすれば修正できる?)といった具合だ。
「Windows Subsystem for Linux」(WSL)でコマンドラインテキストエディタ(「nano」や「vi」など)を使っている場合、ターミナルチャットでコードの生成を依頼して提案を受け取り、「Copy」ボタンをクリックすることで、コード提案をエディタに送信できる。
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