【 Set-VM 】コマンドレット――Hyper-V仮想マシンの設定を変更するWindows PowerShell基本Tips(120)

本連載は、PowerShellコマンドレットについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は「Set-VM」コマンドレットを解説します。

» 2024年11月29日 05時00分 公開
[後藤諭史@IT]

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連載目次

 本連載では、Windows PowerShellの基本的なコマンドレットについて、基本的な書式からオプション、具体的な実行例までを分かりやすく紹介していきます。今回は、コンピュータ上で動作する仮想マシンの設定を変更する「Set-VM」コマンドレットです。

Set-VMコマンドレットとは?

 本連載119回で紹介した「New-VM」コマンドレットでは仮想マシンを新規作成できますが、作成時に指定できない細かいオプションや、仮想マシンの稼働後に何かしらの理由で設定変更が必要になる場合もあるでしょう。

 そうした既存の仮想マシンに対して設定変更を行う際に、Set-VMコマンドレットを使用します。仮想マシンの新規作成時には指定できないオプションも多々あるので、こちらも押さえておきたいコマンドレットになります。

【注】Set-VMは「Windows PowerShell用Hyper-Vモジュール」に含まれるコマンドレットです。GUIツールの「Windowsの機能の有効化」や「役割と機能の追加」からHyper-Vを有効化するか、Windows PowerShellで「Enable-WindowsOptionalFeature」コマンドレットを実行して有効化します。


Set-VMコマンドレットの書式

Set-VM [オプション]


Set-VMコマンドレットの主なオプション

オプション 意味
-Name 設定変更する仮想マシンの名前を指定する
-ProcessorCount 仮想マシンに割り当てる仮想プロセッサ数を指定する。省略可能
-DynamicMemory 仮想マシンを動的メモリ設定に変更する。省略可能
-MemoryMinimumBytes 動的メモリ設定時に、最小割り当てメモリ量を指定する。省略可能
-MemoryMaximumBytes 動的メモリ設定時に、最大割り当てメモリ量を指定する。省略可能
-StaticMemory 仮想マシンを静的メモリ設定へ変更する。省略可能
-MemoryStartupBytes 仮想マシンに割り当てるメモリ量を指定する。省略可能
-NewVMName 仮想マシン名を変更する際、新しい名前を指定する。省略可能
-AutomaticStartAction Hyper-Vホスト起動時の仮想マシンの自動起動設定を変更する。省略可能
-AutomaticStopAction Hyper-Vホスト停止時の仮想マシンの自動停止設定を変更する。省略可能

仮想マシンの仮想プロセッサ数を変更する

 New-VMコマンドレットで仮想マシンを作成すると、割り当て仮想プロセッサ数は自動的に「1」が設定されます。仮想マシンの処理性能を向上させるには、割り当てる仮想プロセッサ数を増やす必要があります。

 しかし、Hyper-Vホスト全体の処理能力を考えた場合、仮想プロセッサ数を減らす場合もあるでしょう。そうした場合に、「-ProcessorCount」オプションを使用することで、仮想マシンに割り当てた仮想プロセッサ数を変更できます(画面1)。なお、Set-VMコマンドレットは管理者権限で実行する必要があります。

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