企業はどんな生成AIエージェントを作れる? 日本マイクロソフトが解説

「AIエージェント」は曖昧な言葉だ。「自律的」「自動化」と言われても、企業で何ができるのかがイメージしにくい。本記事では、日本マイクロソフトの事例と解説をまとめた。

» 2024年12月26日 10時35分 公開
[三木泉@IT]

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 企業の間で、「RAG(検索拡張生成)」に続き「生成AI(人工知能)エージェント」という言葉がバズワード化している。だが、個人ならまだしも、企業が使うという文脈では、AIエージェントが「どのようなものを指すのか」「何ができるのか」について、具体的なイメージが湧きにくい。日本マイクロソフトは、次のような事例を紹介している。

ソフトバンク

 コールセンターでAIエージェントが顧客対応を支援する仕組みを、日本マイクロソフトと共同で開発中。「LLM(大規模言語モデル)自律思考型のシステム」だという。

 従来はLLMを使って顧客の意図を理解した後は、固定的なフローが割り当てられてスクリプトが決まり、融通が利かない。これに対し、新システムでは音声認識により、オペレーターと顧客とのやり取りをリアルタイムで取り込む。そして、会話内容に応じてLLMが随時、必要な機能やデータソースを自律的に参照し、回答につなげる。これにより、柔軟で高精度な対応が可能になるという。

従来のシステムと新システムの違い(出典:ソフトバンクの発表資料

トヨタ自動車パワートレーンカンパニー

 トヨタ自動車パワートレーンカンパニーでは、開発エンジニアがいつでもAIの専門家に相談できるシステムを開発している。「エンジン」「燃費」「規制」など、9種の“専門家”(「AIエージェント」と呼んでいる)がそれぞれの観点から回答し、これをさらに生成AIがまとめ上げて答える形にしている。これにより、精度が高く、的確なアドバイスが提供できるという。

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