入学や入社で新しいPCを手にする機会が多い季節だ。Windows 11は初期状態ではデザイン性が優先されているが、勉強や仕事で使うなら効率性を重視したカスタマイズが欠かせない。本Tech TIPSでは、通知管理からクリップボードの履歴、視覚負荷の軽減まで、実務に直結する設定術を解説する。「仕事ができる」PC環境を整えよう。
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対象:Windows 11
Windows 11の「通知が邪魔」「ボタンが使いにくい」を解消!入学や入社のシーズンでは、新たなPCを購入したり、支給されたりすることも多いだろう。特に「仕事」に使うPCとなると、これまでとは異なる配慮が必要になる。Windows 11の初期状態はデザイン性が高い半面、ビジネスシーンでは視覚的なノイズとなり得る要素も含まれているからだ。
そこで本Tech TIPSでは実務に直結するデスクトップ環境のカスタマイズ術をまとめてみた。この設定を参考に「仕事ができる」PC設定を目指してほしい。
チャットやメールの通知が届くと作業を中断し、チャットやメールの対応をしていないだろうか。思考が分断されると、集中力を取り戻すまでに時間がかかり、本来の業務でミスを誘発する恐れもある。場合によっては、本来しなければならない作業を忘れてしまうといったミスも起こしがちだ。
Windows 11では、「設定」アプリの[システム]−[通知]を選択して開く「通知」画面で、アプリごとに通知を制御できる。アプリの更新通知などは不要なので「オフ」にする一方、SlackやTeamsは「オン」にしておく、といったことが可能だ。
通知を制限する(2)特に、プレゼンテーションの最中に私的なメッセージや機密性の高い通知が画面に表示される事態は避けなければならない。「通知」画面の「応答不可を自動的にオンにする」欄を展開すると、「ディスプレイを複製するとき」という項目がある。ここにチェックを入れておけば、プロジェクターなどを接続してディスプレイを複製表示している場合に、自動的に通知が「オフ」になる。
通知の応答不可を設定するまた、タスクバーの時計をクリックすると表示される「フォーカス」ボタンを活用すれば、設定した時間内は通知を抑制し、集中作業に没頭できる環境を即座に構築できる。
フォーカスを使うWindows 11の標準では、[スタート]ボタンがタスクバーの中央に配置されている。従来のWindows OSに慣れているユーザーにとっては、操作に戸惑う要因の一つだ。
また、[スタート]ボタンが中央になったことで、タスクバーにアプリアイコンが増えていくと、[スタート]ボタンの位置が左側に移動していくのが使いにくいと感じる人もいるようだ。
そうした不満を解消するには、「設定」アプリの[個人用設定]−[タスクバー]を選択し、「タスクバー」画面にある「タスクバーの動作」欄を展開、「タスクバーの配置」のプルダウンリストで[左揃え]を選択すればよい(Tech TIPS「Windows 11のスタートボタンが中央にあるのは嫌なので、左側に移動する」参照のこと)。
[スタート]ボタンを左下に移動する併せて「タスクバー」画面にある「タスクバー項目」も見直そう。「タスクビュー」や「ウィジェット」など、使用頻度の低い項目を非表示にすることで、開いているアプリの識別性が高まり、作業効率が向上するはずだ。
標準設定では、コピーした内容は次のコピーで上書きされてしまう。これを打破するのが「クリップボードの履歴」機能だ。
[Windows]+[V]キーを押し、表示されたクリップボードで[オンにする]ボタンをクリックすることで、最大25件までの履歴が保持されるようになる(Tech TIPS「【Windows 11/10】勝てる『クリップボードの履歴』活用法」参照のこと)。また、「設定」アプリの[システム]−[クリップボード]を選択し、「クリップボード」画面を開き、「クリップボードの履歴」欄のスイッチを「オン」にしてもよい。
「クリップボードの履歴」を使う(2)これにより、テキストや画像など複数のデータを全てコピーし終えてから、別の資料へ順次貼り付けるといった作業が可能になる(従来と比べてコピー&ペーストのたびにアプリを切り替える手間が大幅に減る)。
注意が必要なのは、Windows 11を再起動すると履歴が消去されることだ。頻繁に使う定型文などは履歴内の「ピン留め」機能を使うことで、再起動後も保持し続けることができる(Tech TIPS「【Windows 11】“あの定型文”を1秒で貼り付け、『クリップボードの履歴』の神髄『ピン留め』機能を活用する」参照のこと)。
また、パスワードなどの機密情報をコピーした後は、クリップボードで個別に削除する習慣も併せて身に付けたい。
複数のウィンドウを重ならないように整列させるのは意外と手間がかかる 。こうした際に便利なのが「ウィンドウのスナップ」機能だ。ウィンドウの「最大化ボタン」にマウスを合わせるか、[Windows]+[Z]キーを押すと、画面分割のテンプレートが表示される。
単なる2分割だけでなく、3分割や4分割など、作業内容に応じた黄金比の配置を数クリックで再現できる。複数のウィンドウを重ねてしまい、背後の資料を探すといった時間の浪費は、この機能で解消される。
スナップしたウィンドウの境界線をドラッグすれば、比率を保ったまま一括でサイズ調整ができる、という点も覚えておくと便利である。
「ウィンドウのスナップ」を活用する(1)一方、「ウィンドウのスナップ」が有効になっていると、ウィンドウを上側に移動させると自動的に全画面表示になったり、分割レイアウトに配置されたりしてしまう。人によっては、「ウィンドウのスナップ」が余計な機能と感じるだろう。
「ウィンドウのスナップ」は、「設定」アプリの「システム」−「マルチタスク」画面で「オフ」にできる。「ウィンドウのスナップ」機能についての書斎は、Tech TIPS「【Windows 11】複数のウィンドウをササッと分割・整列できる『スナップ』が強化 その実力は?」を参照してほしい。
「ウィンドウのスナップ」を無効化するWindows 11のデスクトップの背景はデフォルトで、竹林などの写真が切り替わる「Windowsスポットライト」や青い花のイメージ「Bloom」が採用されている。PCベンダーによっては、独自のデスクトップの背景を採用しているところもある。
これらの背景は、鮮やかで見栄えはよいのだが、アイコンの視認性を下げ、目への負担を増やす側面がある。業務効率を優先するなら、単色または落ち着いたトーンの画像に変更した方がよい。
それには、「設定」アプリの[個人用設定]−[背景]を選択し、「背景」画面を開き、「背景をカスタマイズ」欄のプルダウンリストで[単色]を選択する。「背景色の選択」欄で少し暗い緑や青を選択するとよいだろう。
デスクトップの背景を変更するさらに「色」の設定も重要だ。[個人用設定]−[色]を選択し、「色」画面を開き、「透明感の効果」のスイッチを「オフ」にする。これでウィンドウの透けによる色の変化を止められる。
また、夜間の作業が多い場合は「システム」−「ディスプレイ」画面の「夜間モード」欄のスイッチを「オン」にするとよい。また、暗いところでの作業が多いのであれば、「色」画面の「モードを選ぶ」欄で[ダークモード]を選択して「ダークモード」にするのもよいだろう。
「ディスプレイ」画面の「夜間モード」は、さらにここをクリックすることで、スケジュールの設定が可能だ。部屋とディスプレイの明るさの差を抑えることで、目の疲れを軽減させることも、長期的なパフォーマンス維持には欠かせない。これらは「自分好みの見た目」にするためではなく、「業務に没頭できる机」を整えるための設定である。
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