【Windows 11】複数のウィンドウをササッと分割・整列できる「スナップ」が強化 その実力は?Tech TIPS

アプリウィンドウを自動的に並べる「スナップ」機能がWindows 11で強化された。[最大化]ボタンでスナップの配置を選択できるようになるなど、使い勝手が向上している。Windows 10でスナップ機能を「オフ」にしていた人も、改めてWindows 11で試してみるとよい。

» 2021年10月21日 05時00分 公開
[小林章彦デジタルアドバンテージ]

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対象:Windows 11


Windows 11のスナップの使い方 Windows 11のスナップの使い方
Windows 11では、スナップ機能が強化された。アプリウィンドウの[最大化]ボタンにマウスホバーすると、スナップのレイアウトが表示され、そこからスナップができるようになった。Windows 11のスナップ機能の無効化の仕方、使い方を紹介しよう。

 Windows 8から実装されている「スナップ」は、アプリのウィンドウをデスクトップの左右や四隅にドラッグすると、自動的にウィンドウを最大化したり、左右半分に並べて配置したりする機能だ。Windows 8.1では、ディスプレイの解像度によるが、アプリのウィンドウを最大4分割で配置できるようになった。

 アプリウィンドウをきれいに配置して、作業を行いたい人にとっては便利な機能だ。一方、作業中に重なったアプリウィンドウを移動しようとドラッグすると、スナップによって勝手にウィンドウが右半分などにレイアウトされてしまうのがイライラするという人もいる(筆者もその一人だが)。そのため、Windows 10をインストール後、早々にスナップ機能を「オフ」にしている、という人もいることだろう。

 Windows 11では、アプリウィンドウの[最大化]ボタンでスナップのレイアウトを選択できるようになるなど、このスナップ機能が強化されている。

 Windows 10でスナップ機能を無効化していた人も、Windows 11では便利に使える可能性もある。そこで本Tech TIPSでは、Windows 11のスナップ機能の使い方についてまとめてみた。

 なおスナップ機能は、「PC正常性チェック」ツールのようなウィンドウサイズが変更できないアプリでは使えない。また、Windows 10からWindows 11にアップグレードした場合は、Windows 10の設定がそのまま反映される点にも注意してほしい。

スナップ機能を無効化する

 アプリウィンドウを並べて利用することがないという人は、ウィンドウをドラッグすると、勝手に配置されてしまうのは困るので、スナップ機能を無効化した方がよい。

 それには、[スタート]メニューから[設定]アプリを起動し、左ペインで[システム]を選び、右ペインで[マルチタスク]を選択する。右ペインが[マルチタスク]画面に切り替わるので、ここの「ウィンドウのスナップ」のスイッチを「オフ」にすればよい。

スナップ機能を無効化する(1) スナップ機能を無効化する(1)
[スタート]ボタンをクリックし、[スタート]メニューを開き、[設定]をクリックする。
スナップ機能を無効化する(2) スナップ機能を無効化する(2)
[設定]アプリが開くので、左ペインで[システム]を選択、右ペインで[マルチタスク]をクリックする。
スナップ機能を無効化する(3) スナップ機能を無効化する(3)
「ウィンドウのスナップ」のスイッチを「オフ」にする。これでスナップ機能が無効化される。

 これでスナップ機能は無効化され、アプリウィンドウを画面の端にドラッグしても、勝手に配置されなくなる。後述のアプリウィンドウの[最大化]ボタンをマウスホバーすると表示されるレイアウト表示もされなくなる。

スナップ機能の基本的な使い方

 スナップ機能の使い方は、Windows 10からそれほど変わりがない。アプリウィンドウをデスクトップの左右、四隅にドラッグすると、デスクトップ上に半透明のエリアが表示される。その状態でマウスボタンを放すと、半透明のエリアにアプリウィンドウが配置される。

スナップの仕方(1) スナップの仕方(1)
アプリウィンドウをデスクトップの左右または四隅にドラッグする。スナップするエリアが半透明で表示される。
スナップの仕方(2) スナップの仕方(2)
マウスボタンを放すと、アプリウィンドウが半透明で示されたエリアに表示される。

 分割サイズは、左右2分割または上下左右2分割の4分割の組み合わせが基本となっている。ドラッグで4分割にしたい場合は、画面の左か右にアプリウィンドウをドラッグして、半透明のエリアがデスクトップの半分に表示されたら、その状態でアプリウィンドウをゆっくりと上か下にドラッグしていけばよい。半透明のエリアが4分の1になるはずだ。アプリウィンドウをドラッグで思ったようなレイアウトに配置するのは慣れが必要になる。

 スナップしたアプリウィンドウは、リサイズも可能で、例えば右側半分にスナップしたアプリウィンドウの左側をドラッグすれば、ウィンドウサイズを広げられる。Webブラウザなど、スナップしたものの、幅が狭いといった場合には、ウィンドウの左右の空いている方をドラッグして幅を広げればよい。

スナップ機能の設定を変更する

 スナップ機能には、幾つかの設定が可能な項目がある。設定を変更するには、[設定]アプリの[システム]−[マルチタスク]画面を開き、「ウィンドウのスナップ」のスイッチの右側にある[v]部分をクリックして、設定メニューを展開する。設定可能な項目は6つある。

スナップ機能の設定を変更する スナップ機能の設定を変更する
[設定]アプリを開き、左ペインで[システム]を選択、右ペインで[マルチタスク]を選択する。スナップの設定を変更したい場合は、「ウィンドウのスナップ」の一番右側にある[v]部分をクリックし、設定を展開する。6つの設定項目が表示されるので、有効にしたい項目にチェックを入れればよい。

 「ウィンドウをスナップしたときに、横に配置できるものを表示する」「ウィンドウをスナップするときに、利用可能な領域に合わせて自動的にサイズを変更する」「スナップされたウィンドウのサイズを変更するときに、隣接するスナップウィンドウのサイズも同時に変更する」の3つは、Windows 10のスナップ機能と同じものだ。

 「ウィンドウの最大化ボタンにカーソルをあわせたときにスナップレイアウトを表示する」「タスクバーのボタンにカーソルを合わせたときに、アプリが含まれているスナップレイアウトを表示する」「ウィンドウをドラッグしたときに、画面の端までドラッグしなくてもウィンドウをスナップできるようにする」の3つは、Windows 11での新機能である。

 それぞれの項目にチェックを入れた場合の挙動について簡単に説明しよう。

横に配置可能なアプリウィンドウを表示する

 「ウィンドウをスナップしたときに、横に配置できるものを表示する」にチェックを入れておくと、アプリウィンドウをスナップしたとき、横のエリアに配置可能なアプリウィンドウが並ぶ。ここでそのエリアに配置したいウィンドウをクリックすると、そのアプリウィンドウが配置される。

 この際、スナップしたアプリウィンドウをクリックすれば、他のアプリウィンドウは元の状態に戻る。

横に配置可能なアプリウィンドウを表示する 横に配置可能なアプリウィンドウを表示する
「ウィンドウをスナップしたときに、横に配置できるものを表示する」にチェックを入れると、1つのアプリウィンドウをスナップしたとき、空いているエリアにスナップ可能なアプリウィンドウが縮小画面で表示される。ここでアプリをクリックすると、そのアプリウィンドウが空いているエリアにスナップされる。

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