Snowflakeは10カ国2050人の企業・技術リーダーを対象にAIの投資対効果と雇用への影響を調査した。AIによる雇用創出を報告した組織は77%に上り、雇用削減を報告した46%を大きく上回った。
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Snowflakeは2026年3月10日(米国時間)、生成AIとAIエージェントの投資対効果についての調査「The ROI of Gen AI and Agents」の結果を公開した。調査はInforma TechTargetの調査部門Omdiaの協力の下、2025年8月13日〜9月17日に実施された。オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、フランス、ドイツ、インド、日本、シンガポール、英国、米国の10カ国から、AI導入の意思決定に関与するビジネスリーダーおよびテクノロジーリーダー2050人が回答した。
「AIが雇用を創出した」と答えた回答者は42%、「職種が削減された」と答えた回答者は11%、その両方が混在すると答えた回答者は35%だった。合計すると、雇用を創出したと報告した組織は77%、雇用が喪失したと報告した組織は46%となり、雇用創出の方が多かった。
AI活用の成熟度が高い組織ほど、雇用へのプラスの効果が出る傾向にある。多数のユースケースでAIを展開している組織では75%が雇用にプラスの影響があったと報告しているのに対し、より限定的な初期段階の導入にとどまっている組織では56%だった。
職種別に見ると、技術系職種で雇用増加が顕著だった。
AIによる雇用増加の影響が大きかったのは以下の職種だ。
一方、AIによる雇用削減の影響が大きかった職種は次の通りだ。
AI投資の成果について、組織は「投資1ドルにつき約1.49ドルを得ている」と報告している。
特にAI導入が進んでいるアーリーアダプターに限ると、92%がポジティブなROIを報告しており、翌年のIT予算の22%をAIに割り当てる計画だとしている。
AIの導入が進む中、最大の制約となっているのは技術そのものではなく、データ基盤の整備状況だ。
調査では、96%の組織がAI活用のスケールアップにおいて、「重大な課題に直面している」と回答した。特に技術・データ関連の課題を経験しているのは回答者の約8割に上り、データが主要な障壁として浮かび上がった。
非構造化データのうち「半数以上がAI対応済み」と回答した組織はわずか7%にとどまった。
国別ではインドが14%で最も高く、オーストラリア・ニュージーランドが12%、カナダが10%で続く。米国は8%と世界平均の7%に近い水準だった。
ガバナンスも重要な課題として浮上している。
回答者のうち、従業員の57%、最高責任者(CxO)の66%が、未承認のAIツールを使用していると回答した。60%は、「組織がデータインフラとモニタリングソフトウェアへの投資を強化する必要がある」と述べた。
データガバナンスの徹底を「非常に困難」と感じているのは、ミドルマネジャー・個人担当者の22%、最高責任者の19%だった。
AIは既に主要な業務機能に組み込まれている。
一方、調達・営業・マーケティングなどの職種はAI導入が遅く、それぞれ約30%にとどまった。
特にソフトウェア開発領域では、AIの影響が顕著に表れている。
回答企業では、全コードの約48%がAI生成であると報告されており、AIが日常のワークフローに深く組み込まれている実態が示された。
また、AIコーディングツールの導入効果として、82%がテスト・バグ検出・解消の改善を、80%がコード品質の向上を挙げた。
これらの結果は、AIが検証段階を脱し、業務の中核を担う実運用フェーズへと移行しつつあることを示していると、レポートは述べている。
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