日本オラクルは、大東建託が約40のデータベース基盤を「Oracle Exadata Cloud@Customer」に移行を開始したと発表した。60以上の業務システムが対象で、構築コスト約25%削減、運用コスト約32%削減を見込むとしている。
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日本オラクルは2026年3月30日、大東建託が、会計、営業支援、社内ポータルなど60以上の基幹業務システムが利用する約40のデータベース基盤を、オンプレミス設置型クラウドインフラ「Oracle Exadata Cloud@Customer」上の「Oracle Exadata Database Service」に移行を開始したと発表した。
大東建託では従来、データセンター上で多数のサーバに分散して「Oracle AI Database」を運用しており、グループ従業員約1万8000人超が利用する中核業務を支えていた。
しかし、ハードウェアの老朽化、複数のデータベースを個別に維持運用する負荷の増大、ライセンスコストの最適化が課題になっていたという。
これらの課題を解決するため、大東建託は新たなデータベース基盤の構築を開始した。
新基盤の選定に当たっては、既存の「Oracle Real Application Clusters」(RAC)や「Oracle Data Guard」を活用した高可用性構成との高い親和性や、データセンターに設置しながらクラウドの柔軟性を享受できる点を評価し、Oracle Exadata Cloud@Customerを採用することとなった。導入の設計・構築は、日鉄ソリューションズが支援した。
Oracle Exadata Cloud@Customerへの統合により、分散していたデータベース基盤の一元化を実現し、運用管理負荷の軽減やコスト最適化が図られたという。従来構成でのオンプレミス更改と比較して、構築コストは約25%、運用コストは約32%それぞれ削減されると試算している。
処理性能面では、ETL(Extract, Transform, Load)連携処理によるデータ統合は従来の約1時間から約15分へと短縮し、約4倍の高速化を達成した。月次の料金計算および請求処理に要する時間は約306分から約141分へと短縮され、約54%の削減を実現しているとしている。
データセンター内の複数のOracle Exadata Cloud@Customer間で「Oracle Data Guard」によるレプリケーションを行うとともに、「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)を活用したバックアップ環境を整備し、災害時の復旧に備えた体制強化を図っている。
大東建託の都築淳氏(情報システム課長)は、可用性、性能、拡張性を重視し、Oracle Exadata Cloud@Customerを採用したという。「ETL処理や請求関連処理の高速化により業務の安定性と処理効率が向上し、今後の事業成長やデータ量の増加にも柔軟に対応できる基盤を整備できた」と述べている。
Oracle Exadata Cloud@Customerは、顧客のデータセンター内に設置されるクラウドインフラだ。Exadataの高い性能と信頼性に加え、弾力的な容量拡張、サブスクリプション型の価格体系、自動化された運用といったクラウドのメリットを提供する。Oracle Exadata Database Serviceや「Oracle Autonomous AI Database」などのサービスを通じて、AI、OLTP(オンライントランザクション処理)、分析などのワークロードに対応するとともに、データレジデンシー要件への対応も支援する。
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