Ciscoが6000人超の無線ネットワーク担当者を対象にした大規模調査レポートを公開した。無線ネットワークへの戦略投資が従業員生産性、顧客エンゲージメント、収益にわたる複数のビジネス成果を総合的に高める「乗数効果」を生むことが確認された。
Cisco Systems(以下、Cisco)は2026年4月2日(米国時間)、年次調査レポート「State of Wireless Report 2026」を公開した。30市場で従業員250人以上の組織に所属する無線ネットワーク分野の意思決定者と技術専門家6098人を対象に、調査会社Sandpiper Research & Insightsが実施した調査に基づく。
IoT(モノのインターネット)やAIワークロード、4K/8Kストリーミング、AR/VR(拡張現実/仮想現実)といった高帯域アプリケーションの普及に加え、フリーアドレスやBYOD(私物端末の業務利用)といった働き方の変化が、無線ネットワーク刷新の主要な推進力となっている。
これらのニーズに応えるために企業が行っている主要な対応は以下の通り。
無線ネットワーク関連への投資は過去・現在・将来の全ての期間で拡大傾向にあることが明らかになった。
既にネットワークを刷新した組織では、1つの無線ネットワーク投資が複数のビジネス成果を同時に積み重ねて増幅させる「乗数効果」が確認された。報告された主な内容は以下の通り。
無線ネットワーク投資は、業務効率や生産性の向上に加え、顧客エンゲージメントや収益にも波及する複合的な効果を持つことが示された。
レポートはAIが無線ネットワーク関連へのROI(投資対効果)を高める最大の推進力である一方で、運用の複雑化とセキュリティリスクも同時にもたらす「無線のAIパラドックス」を指摘した。
このパラドックスに潜む「複雑さ」「セキュリティ」「人材」という3つの相互に関連する課題を克服した組織は、そうでない組織と比べて4倍以上のROIを達成する可能性が高いとCiscoは指摘する。レポートが「優先的に取り組むべきだ」とした重点領域は以下の3点。
約5分の3の組織が今後1年以内に「Wi-Fi 6E」または「Wi-Fi 7」を導入する計画を示しており、6GHz帯への移行が促進している。
Ciscoのアヌラグ・ディングラ氏(Enterprise Connectivity & Collaboration担当SVP兼GM)は、「企業のワークフォースは、人間とAIエージェント、自動化システムが機械速度で連携する混成チームへ進化している。Wi-Fiは全てのエンドポイントを接続し、全てのやりとりを保護し、運用上のインサイトを引き出す基盤だ。AIは今、企業ネットワークにとって最大の機会であると同時に最大の試練でもある」と述べている。
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