「ITパスポート」は非IT企業にこそ人気 応募者トップの業種と、2027年“大変化”の内容は?応募者数は2年連続で30万人を突破、文系学生も多く受験

ITパスポート試験の応募者の中心は、IT系企業ではなく非IT系企業だ。どのような業種からの応募が多いのか。2027年度に向けて検討が進む試験制度見直しでは、何が変わるのか。

» 2026年06月09日 13時00分 公開
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 独立行政法人情報処理推進機構(以下、IPA)は2026年4月21日、「ITパスポート試験」(通称:iパス)の2025年度(令和7年度)の応募者数などの受験動向を発表した。iパスは、ITに関する基礎的な知識を証明する国家試験だ。

 2025年度の応募者数は30万7266人となり、2年連続で30万人を超えた。2009年度(平成21年度)の試験開始以来の累計応募者数は265万5895人となり、260万人を突破した。2025年度の合格者数は13万2012人で、合格率は48.6%だった。

応募者数最多の業種は? 2027年度に変わる試験内容とは

 社会人応募者数を勤務先別に見ると、非IT系企業が17万9995人となり、IT系企業の4万715人を大きく上回った。ITパスポート試験は、引き続き非IT企業を中心に活用されていることが分かる(図1)。具体的にどのような業種からの応募が多いのか。2027年度に向けて検討が進む、試験内容の変化の内容も含めて確認する。

画像 図1 直近3年間の勤務先別応募者数の推移(出典:IPAのプレスリリース)《クリックで拡大》

 非IT系企業の業種別では「金融・保険業、不動産業」が7万445人で最多だった(図2)。前年度比では「建設業」が23.1%増、「医療・福祉業」が10.2%増となり、特に伸びが目立った。業務別では「営業・販売(非IT関連)」が4万5781人で最も多かった。「製造」は7120人で前年度比7.1%増となり、業務区分別では最も高い伸び率を示した。

画像 図2 直近3年間の非IT系企業における勤務先別応募者数の推移(出典:IPAのプレスリリース)《クリックで拡大》

 勤務先企業の従業員数別では「1000人以上1万人未満」が6万9582人で最多となり、「1万人以上」が3万6909人、「100人以上500人未満」が3万1226人で続いた。前年度比では「100人以上500人未満」が3.1%増、「500人以上1000人未満」が1.0%増となった。

 学生および生徒の応募者数を在学中の学校別に見ると、大学では「情報系以外の文系」が2万3337人で最も多く、前年度比9.7%増となった(図3)。「理工系の情報系」は7250人で7.7%増、「情報系以外の理工系」は4820人で8.7%増だった。高等学校では「普通系・その他」が5335人で前年度比29.4%増、「工業系」が2520人で18.3%増となり、いずれも大きく伸びた。

画像 図3 直近3年間の大学および高等学校(いずれも在学中)における応募者数の推移(出典:IPAのプレスリリース)《クリックで拡大》

2027年度からの新試験制度はどうなる?

 iパスは、コンピュータを使って受験するCBT(Computer Based Testing)方式を採用しており、全国47都道府県の試験会場で通年受験できる。企業や学校などが複数人分の受験手数料をまとめて支払える「バウチャーチケット制度」もある。

 IPAはiパスを含む情報処理技術者試験の見直しを進めており、2027年度に新しい試験制度を開始する方針で検討している。iパスでは出題構成の変更を計画している。

 iパスの主な見直し内容として、出題分野を現在の「ストラテジ系」「マネジメント系」「テクノロジ系」から、「ビジネス」「テクノロジ」「セキュリティ・倫理」に再編する。その他、DX(デジタルトランスフォーメーション)で求められるマインド/スタンスや、データマネジメントの基礎に関する内容を追加。AI時代を踏まえたセキュリティや倫理に関する出題を強化する。

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