キッカケクリエイションが行ったAI生成コードのレビュワー負担に関する調査で、担当ITエンジニアの約9割が負担増を実感し、「AIに書かせた人がコードを説明できない」といった問題を経験していることが分かった。
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キッカケクリエイションは2026年4月21日、業務でコードレビューを担当するITエンジニア322人を対象にしたAI(人工知能)生成コードのレビュワー負担に関する調査結果を発表した。調査はIDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー」の企画で、2026年2月24〜27日にインターネット調査で実施した。
直近6カ月以内にAIコーディングツールで生成されたコードをレビューした経験を問う質問では、「何度もある」(5回以上)が37.9%、「数回ある」(2〜4回)が42.5%となった。
レビュー経験者277人に対してAI生成コードの普及によるレビュワーやシニアエンジニアの負担増を尋ねたところ、「非常にそう感じる」が30.0%、「ややそう感じる」が56.3%で、合計約9割が負担増を実感している。
直近1カ月でAI生成コードのレビューや修正に費やした追加時間は、「週5時間以上」が21.3%、「週3〜4時間程度」が46.2%で、合計67.5%が週3時間以上を費やしていた。
AI生成コードのレビューで問題だと感じた点(上位3つまで回答可)は次の通り。
上位3位は「提出者本人がコードの内容を説明できなかった」(49.5%)、「動作するが、なぜ動くのか理解しにくいコードだった」(33.6%)、「エッジケースで正常に動作しないコードだった」(31.8%)。「中途半端なコードが大量に積み上がっていた」が24.5%、「既存のコードベースとの整合性が取れていなかった」が20.9%と続き、「セキュリティ上のリスクがあるコードが含まれていた」は17.0%となった。
自由回答では、「担当者がAIを信じ切ってしまうところ」「コードの作成者の責任者が誰であるか担保できない」「学習データの質に依存し、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングのリスクがあるコードが生成される」といった声が寄せられた。
直近6カ月以内にAI生成コードが原因でバグや障害が発生し、修正対応に関わった経験については、「何度もある(3回以上)」が32.0%、「数回ある(1〜2回)」が46.6%で、合計約8割が経験していた。
「AIの活用によってコードを書く速度は上がったが、動くソフトウェアを届ける速度はあまり変わらないと感じるか」という質問には、「非常にそう感じる」17.7%、「ややそう感じる」57.1%で合計74.8%が同意した。
「このままAI生成コードが増え続けると、コードベース全体の品質が維持できなくなる」と感じる割合も76.4%に達している。
こうした課題がある一方で、組織的な対応は十分に進んでいない。
所属組織におけるAI生成コードに関するルールやガイドラインの有無を問うと、「明文化されたルールやガイドラインがある」が27.3%にとどまり、「暗黙のルールや口頭での取り決めがある」が43.5%で最多だった。「ルールはないが、検討中である」は17.1%、「ルールはなく、特に検討もされていない」は6.8%だった。
AI時代のコードレビューで、今後レビュワーに求められるスキル(上位3つまで回答可)は、最多が「品質基準を言語化してAIに指示する力」(52.2%)。次いで「AIが生成したコードの意図を読み解く力」(41.6%)、「AIに任せる範囲を見極める判断力」(40.7%)とわずかな差で続く。「セキュリティリスクを見抜く力」も30.7%が挙げていた。
キッカケクリエイションは「生成AIによるコーディングの高速化がレビュワーに新たな負担を生んでいる実態が浮き彫りになった。AI任せによるレビューの機能不全を防ぐには、組織のルール整備と並行し、コードの意図を読み解いて品質をコントロールできる『本質的なエンジニアスキル』の育成が急務だ」とコメントしている。
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