Windows 11移行で悩む人に朗報? Windows 10「拡張セキュリティ更新(ESU)」が期間延長へWindows 10 The Latest

サポート終了を迎えたWindows 10だが、個人向けの「拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)」の提供期間が2027年10月まで1年間延長されることが明らかになった。PC高騰などでWindows 11への移行が進まない中、Windows 10を使い続けたいユーザーにとってこの延命措置は大きな朗報だ。本稿では、ESUの概要や無料登録の条件、具体的な手続きについて解説する。

» 2026年07月02日 05時00分 公開
[小林章彦デジタルアドバンテージ]

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Windows 10「拡張セキュリティ更新(ESU)」が期間延長へ Windows 10「拡張セキュリティ更新(ESU)」が期間延長へ
サポート終了を迎えたWindows 10だが、個人向けの「拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)」の提供期間が2027年10月まで1年間延長されることが明らかになった。PC高騰などでWindows 11への移行が進まない中、Windows 10を使い続けたいユーザーにとってこの延命措置は大きな朗報だ。本稿では、ESUの概要や無料登録の条件、具体的な手続きについて解説する。

 Windows 10は2025年10月14日にサポート終了を迎えた。しかし、さまざまな理由で直ちにWindows 11へ移行できないため、「拡張セキュリティ更新プログラム(Extended Security Updates、以下ESU)」を使って延長利用しているユーザーもまだ多いのではないだろうか。

 当初、個人(コンシューマー)ユーザーのESUは、特定の条件を満たすことで最初の1年間(2026年10月13日まで)は無料で利用できるとされてきた。そろそろWindows 11への移行を検討すべき時期なのだ。ところが、昨今のメモリやSSDの高騰からPC価格が上昇し、その入手も困難になってきている。

 また、WebトラフィックからWebブラウザやOSのシェアを調査している「StatCounter」によれば、2026年5月時点のWindows OSのバージョン別シェアは、Windows 11の71.84%に対し、Windows 10が26.21%となっている。2025年6月に両シェアが約48%で拮抗してから順調にWindows 10のシェアは下がっているものの、いまだに25%を超えたシェアを誇っている。

Windows 10とWindows 11のシェア Windows 10とWindows 11のシェア
StatCounterが公表しているWindows OSのバージョン別シェア「Desktop Windows Version Market Share Worldwide」を見ると、サポートが終了しているWindows 10がいまだに26.21%のシェアを持っていることが分かる。

 そのような事情を考慮してか、Microsoftは方針を一部変更し、提供期間をさらに1年間延長して2027年10月12日までとすることを明らかにした(Windows Blog「Stay secure with Windows 11, Copilot+ PCs and Windows 365 before support ends for Windows 10」)。

 ESUが延長されたことで猶予はできたとはいえ、利用にはいくつかの条件がある。ESUの概要と、気になる料金・登録方法について解説しよう。

Windows 10の「ESU」とは?

 Windows 10 The Latest「【Windows 10】すぐにWindows 11に移行できない人の救済措置『拡張セキュリティ更新プログラム』への登録方法教えます」でも解説しているが、ESUについて簡単におさらいしておこう。

 ESUは、サポートが終了したWindows 10 PCを、安全に使い続けるためのオプション(延命措置)である。今回の期間延長により、新しい終了日である2027年10月12日を迎える前であれば、いつでも登録することが可能となった。

 重要な点は、提供されるのがMicrosoftが「緊急」および「重要」と定義するセキュリティ更新プログラムのみであることだ。新機能の追加、デザインや製品の改良、一般的な不具合の修正、技術的なサポートは提供されない。あくまでもウイルスやマルウェア、サイバー攻撃のリスクを低減するためのものである。

 ESUを有効にしたWindows 10に対して、従来と同様、Windows Updateで更新プログラムが提供される。

最大10台までカバーできる、ESUの費用と「3つの選択肢」

 ESUのライセンスは、1つのMicrosoftアカウントの登録で最大10台のデバイスで使用できる。登録にあたっては、以下の3つの選択肢から選ぶことが可能だ。

 1つ目はWindowsバックアップを使用して設定をクラウドに同期する方法で、こちらは追加料金なしの無料で利用できる。2つ目はMicrosoft Rewardsポイントの1000ポイントと引き換える方法、そして3つ目は30ドル(日本では3500円)を支払う方法である。

 当初の期限(2026年10月)に向けてすでに登録を済ませていたユーザーは、今回の延長によって2027年10月まで自動的に保護が継続されるため、再手続きの必要はない。

案内が表示される条件と「Windows Update」による登録手順

 ESUの登録は、「Windowsの設定」アプリの「Windows Update」画面に表示される案内から行う。この登録案内が表示されるには、少なくとも以下の条件を満たしている必要がある。

 まずはMicrosoftアカウントでサインインしていること、そしてWindows 10 2022 Update(バージョン22H2)とKB5046613(2024年11月提供)以降の更新プログラムが適用済みであることだ。

 Microsoftアカウントでサインインしていても、Windows 10にドメインアカウントが存在する場合、「Windows Update」画面に案内が表示されないので注意してほしい。ドメインアカウントを利用していないのであれば、ドメインアカウントを削除して再起動すれば、案内が届くようになるはずだ。

■登録手順

  1. 「Windowsの設定」アプリの「Windows Update」画面に表示される「拡張セキュリティプログラムを有効にする」の[今すぐ登録]リンクをクリックする
  2. 「拡張セキュリティ更新プログラムを有効にする」というウィザードが起動したら、[次へ]ボタンをクリックする
  3. 「追加料金なしで拡張セキュリティ更新プログラムに登録できます」という画面が表示されるので、[登録]ボタンをクリックする
  4. 「2027年10月12日まで、拡張セキュリティ更新プログラムに登録されています」と表示されたら、[完了]ボタンをクリックしてウィザードを閉じる

ESUの登録手順(1) ESUの登録手順(1)
「Windowsの設定」アプリを起動し、「更新とセキュリティ」−「Windows Update」画面を開く。未適用の更新プログラムがある場合は全て適用してから、[今すぐ登録]をクリックする。
ESUの登録手順(2) ESUの登録手順(2)
「拡張セキュリティ更新プログラムを有効にする」というウィザードが起動したら、[次へ]ボタンをクリックする。ローカルアカウントで運用している場合は、Microsoftアカウントによるサインインが求められるので、指示に従ってサインインする。
ESUの登録手順(3) ESUの登録手順(3)
多くの場合、Windowsの設定が自動的にバックアップされるため、この画面が表示されるはずだ。「追加料金なし」の項目が表示されない場合、Windowsバックアップを実行して、設定をバックアップしてから、再度ESUの登録を実行すればよい。ESUのライセンスを購入して登録したい場合は、Windows 10 The Latest「Windows 10で更新プログラムの提供を延長できるESUライセンスがMicrosoft Storeで販売開始。でも早まって買わないで?」を参照してほしい。
ESUの登録手順(4) ESUの登録手順(4)
2027年10月12日までのESUに登録できた。[完了]ボタンをクリックして、このウィザードを閉じる。
ESUの登録手順(5) ESUの登録手順(5)
ESUに登録したら、再び「Windows Update」画面を開き、[更新プログラムのチェック]ボタンをクリックして、未適用の全ての更新プログラムを適用する。
ESUの登録手順(6) ESUの登録手順(6)
ESUに登録済みの場合、「Windows Update」画面に「お使いのPCは、拡張セキュリティ更新プログラムを取得するために登録されています」と表示される。登録済みかどうかはこれで判断できる。

 複数台のPCを所有している場合は、同じMicrosoftアカウントでサインインした状態で各PCの「Windows Update」画面を開き、「デバイスを追加」していけば、最大10台まで保護の対象を広げることができる。


 当初予定されていた「2026年10月まで」という期限が「2027年10月まで」に1年延びたことは、Windows 10を使い続けたい個人ユーザーにとって大きな朗報である。

 しかし、ESUはどこまでいってもWindows 11へ移行するための「猶予期間」を作るための制度にすぎない。2027年10月には今度こそ完全にサポートが打ち切られる可能性が高い。この引き延ばされた期間を有効に使い、Windows 11へのアップグレードや、対応する新しいPCへの買い替えを着実に計画することが賢明である。

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