日立製作所は、メインフレーム向けOS「VOS3」の販売および保守終了を発表した。AIエージェントを活用した基幹システムのモダナイゼーション事業に軸足を移すという。具体的な取り組みをまとめた。
日立製作所(以下、日立)は2026年5月29日、メインフレーム向けOS「VOS3」(Virtual-storage Operating System 3)の販売および保守を順次終了すると発表した。併せてAIエージェントを活用した基幹システムのモダナイゼーション支援の強化も表明した。
VOS3の販売終了は2027年11月、保守終了は2034年12月だ。日立は、AIを中心とした事業の運営に経営資源を集中させる方針であり、今回のVOS3の販売および保守の終了もこの一環だという。
AI活用の具体的な取り組みとして日立が注力するのが、2025年10月から提供する基幹システム向けモダナイゼーションサービス「モダナイゼーション powered by Lumada」だ。同社の知見を基にしたAIエージェントを生かすという、このサービスの中身を整理する。
モダナイゼーション powered by Lumadaは、現状評価や構想策定から、システム移行、業務変革、運用変革まで、基幹システムのモダナイゼーションを一貫して支援する。AIエージェントを中心に、AIをモダナイゼーションの各工程で活用するのが特徴だ。
日立は、約80年にわたってミッションクリティカルシステムの構築および運用で培った知見を、工程ごとのAIエージェントに反映したという。日立グループのシステム構築/運用企業GlobalLogicや、パートナーのAIも活用している。
各AIエージェントは役割によって機能が異なる。ブラックボックス化した既存アプリケーションを解析して仕様書を再作成するもの、レガシープログラミング言語を保守しやすいモダンなプログラミング言語に変換するもの、データ移行や移行後のテストを自動化するものなどがある。日立によると、これらのAIエージェントは金融分野や公共分野のモダナイゼーションでの活用実績がある。
モダナイゼーション後のシステムは、ミッションクリティカルシステム向けの日立製ミドルウェアや他社のソフトウェア、オープンソースソフトウェア(OSS)を組み合わせて構築。AI活用を前提としたデータマネジメントの実現も支援する。データ主権(ソブリン性)を確保したハイブリッドクラウドや、それを支えるストレージなどのデータインフラ製品も提供するという。
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