シェアウィズは、オンライン試験における生成AI利用に関する調査結果を発表した。試験において利用禁止と告知されていても「使える状態なら使いたい」との回答が約6割に上り、性善説を前提とする試験制度の限界が浮き彫りとなっている。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
シェアウィズは2026年7月7日、オンライン試験における生成AI利用の実態に関する調査結果を発表した。調査は、過去3年以内に社内試験や資格試験をオンラインで受験した1021人を対象に、2026年5月28〜31日にインターネット調査で実施された。
対面式試験と比べたオンライン試験の心理状態は「リラックスして臨める」(49.8%)が最多で、「集中しやすい」(48.2%)、「緊張感が保ちにくい」(32.9%)と続いた。一方、不正を疑われないか気になったことが「ある」と答えた人は61.0%に上り、画面越しのオンライン試験であっても受験者に心理的負担が生じている。
調査によると、試験において生成AIの利用が禁止されていても、使えてしまう状態であれば「利用したいと思う」(23.7%)、「できれば利用したいと思う」(33.3%)と回答した割合が57.0%に達した。特に採用選考試験や社内試験で利用意向が高く、キャリアや評価に直結する試験ほど「正解を確認したい」という心理が強く働く傾向が見られた。
周囲に気付かれず実行できそうな方法としては「生成AIに回答を求める」(49.5%)が最多で、「スマートフォンなど別端末で検索」(47.6%)、「別タブ・別ブラウザで検索」(44.7%)が続き、身近なツールがそのまま試験の不正手段になり得ると認識されていた。
一方、「使用禁止」と伝えるだけで不正を防げると思うかとの問いには、「十分防げる」「ある程度防げる」を合わせて約6割が肯定的に回答した。ただし「使える状態なら利用したい」層が多数を占めた事実を踏まえると、ルールの告知だけでは防ぎ切れないことが示唆される。
十分な不正対策が講じられた試験は資格合格の価値を高めると認識されており、社内試験や採用試験では9割近くがそう回答した。シェアウィズは「個人のモラルやルール告知のみに依存した試験運営には限界があり、システムによる制限が不正防止と受験者に安心感を与えることにつながり有効だ」と結論付けている。
ChatGPTに「入力してはいけない情報」5選――NGリストとその理由
ソフトウェア開発への生成AI導入で現場が疲弊 どう対応すればいいですか?
日本のCISOが経験した情報漏えいの約9割に「退職した従業員」が関与
総務省、「自治体AIガイドブック」第4版公表 自治体の生成AI活用事例、利用ルール整備に役立つテンプレ公開Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.