メール文の正しい「起承転結」とは?:ビジネスマナー研修<メール編:本文の構成>(9)
ビジネスメールには、決まった流れがあります。「宛名で始まり署名で終わる」典型的なパターンを覚えておきましょう。
※この連載は「メール文章力の基本」(日本実業出版社刊、藤田英時著)の第1章を、著者と出版社の許可の下、一部修正して転載するものです。
社内のエンジニア同士のメールのやりとりは、ついつい用件だけ数行のものになりがちです。しかし社外の方にメールを送るときは、ビジネスのメールの決まったパターンに乗っ取った方が良いでしょう。
基本の構成は「宛名→あいさつ→本文→結び→署名」です。これを守り、各部分の書き方を知れば、好感を持たれるメールが書けるようになります。
良い構成のサンプル
@ITシステム
第1営業部
田中一郎様 ←宛名
お世話になっております。 ←あいさつ
アイティメディア開発の鈴木です。 ←自分の社名と名前
打ち合わせ日時の候補をお送りいただき
ありがとうございました。
社内調整の上、追って連絡致します。 ←本文
まずは、受け取りの確認とお礼まで。 ←結び
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鈴木太郎 < taro-suzuki@itmkaihatsu.co.jp >
株式会社アイティメディア開発
〒123-4567 東京都港区赤坂 1-2-3
電話(03)1234-5678
================================= ←署名
- メール送信、その前に?
- メールの返信に部分引用を用いるのはマナー違反?
- 相手によって変えてもよいのは?
- 「取り急ぎ、お礼まで」は失礼か?
- 結論と理由は、どちらを先に書けば良いのか?
- メールの目的は、最初に書くべきか?
- メール冒頭の「お世話になっております」は必要か?
- 「鈴木課長様」「課長 鈴木太郎様」「課長殿」――正しい宛名の書き方は?
- メール文の正しい「起承転結」とは?
- ローマ字表記の送信者はスパムっぽい?
- 同じ相手に違う用件でメールするときの件名の付け方
- Re:はReplyの略ではない――返信メールの件名は変更してもいいのか?
- 用件が2つあるときは「など」や「他(ほか)」でまとめない
- 「お願い」だけでは伝わらない
- メールの返信は何時間以内に送るべき?
- 視点は「あなた」で伝えよう
- やりとりは1往復半で終わらせよう
書籍紹介
藤田英時著
日本実業出版社 1300円(税別)
仕事のできる人がやっている「短く」「分かりやすく」「見やすい」メールが書ける77のルールを「良い文例・悪い文例」を対比する構成で紹介する。
藤田英時
コンピューター、インターネット、英語を得意とするジャーナリスト、ライター。米国ベイラー大学でコミュニケーションを専攻後、西南学院大学文学部外国語学科英語専攻卒業。翻訳出版、書籍編集・執筆、マニュアル制作、プログラム開発、技術サポート、大学で情報処理の指導など、幅広く活躍中。
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