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@IT > IPA未踏プロジェクト 2005年9月アンケート「開発者が語る応募のきっかけ、ロードマップ」 |
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IPAの「未踏ソフトウェア創造事業」で採択された開発者らは、何をきっかけにIPA未踏プロジェクトを知り、どのような工程で開発を進める考えなのか。応募のきっかけと、プロジェクトのロードマップを聞いた ――IPA未踏事業に応募したきっかけは? 公募概要や過去の成果などを見ると、これまでの助成事業等に比べて、個人としてのソフトウェア開発に専念できるよう非常に配慮されていると思われましたので、この点に魅力を感じ今回応募しました。 プロジェクト・マネージャ(PM)を自ら選べることや、成果も広く公開されるなど、オープンな姿勢も大変興味深く感じます。今後は、PMや採択者との間における交流に期待しています。 ――開発開始から終了までの開発ロードマップを教えてください。 今回開発する3DFaxは、気軽に3次元物体をスキャンし、それを相手に送り届けるシステムです。必要な機能としては主に3次元計測機能、データ送受信機能、および3次元データ表示機能となります。データの送受信は電子メールやHTTPなど、既存の通信路の利用を考えているため、今回開発するのは主に計測部と表示部になります。従って今後の開発は主に以下の3点を予定しています。 A:回転テーブルの利用による全周計測 B:ビュアー機能開発 C:統合インタフェイスの開発 主な開発を今年中に終了し、1、2月をテストに当てたいと考えています。 ――IPA未踏事業に応募したきっかけは? 去年と今年、私が所属する研究室の教授がIPA未踏事業のPMをやっておられ、その関係でプロジェクト報告会などに参加させてもらい、そこでIPA未踏ソフトウェア創造事業の存在を知りました。 自分と同年代の人たちが未踏事業に採択されているのを見て、自分でもできるかもしれないと考え、たまたま暖めていたこのネタがあったので、ぜひ挑戦しようと考えました。 IPA未踏事業は、国が個人のプログラマにお金を出すという点に魅力を感じます。お金がもらえたからこそ、必要な機材を購入したり、必要な人材を集めたりできるからです。大学で実験用のソフトをいくつか作ってきたのですが、どうしても開発リソース不足で、アルファ版程度のものを作って実験を行うことしかできず、ソフトを世の中に出すという段階までにはいたりません。 今回のプロジェクトを通じて、自分たちが作ったソフトを実際に多くの人々に使ってもらい、新しいトレンドを作り出す事ができればいいなと思います。 ――開発開始から終了までの開発ロードマップを教えてください。 開発は、第一期と第二期に分けています。第一期は6月から9月末で、第二期は10月から2月末までです。第一期ではわれわれが考えている基本的な機能を一通り実装し、システムの問題点の発見と、簡単なベータテストができる段階になればと考えていました。具体的には、ビデオコンテンツの管理、配信、ブログエクスポート、メタデータ配信機能です。現時点で、第一期に予定した機能の9割ぐらいは完成しています。 第二期では、ユーザーやいろいろな人の意見を反映させつつ必要な機能を強化していく方針です。具体的には、第一期ではビデオコンテンツのみしか配信しませんでしたが、ほかのマルチメディアコンテンツ、例えば、音楽やネットラジオ、写真、Webページ、Flashなどにも適用できればと考えています。 なるべく広くいろんな人の意見を取り入れつつ、作成していきたいと考えています。そのため、われわれのプロジェクトに興味がある人がありましたら、ぜひ、ご連絡ください。必要に応じて、デモンストレーションやプレゼンテーションなどを行っていきたいと考えています。連絡先は「Project Synvie」を参考にしてください。
提供:IPA
2005年度未踏ソフトウェア創造事業
担当PM 酒井 裕司 企画:アイティメディア 営業局 制作:@IT 編集部 掲載内容有効期限:2006年3月31日 |
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