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@IT > 共用著作物を利用したコンテンツ作成システムのためのフレームワーク |
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企画:アットマーク・アイティ
営業企画局 制作:アットマーク・アイティ 編集局 掲載内容有効期限:2005年9月30日 |
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「インターネット上の著作権問題に対して何らかの解決策を提示するべきだという問題意識をつねに持っている。それがこの案件の採択につながった」(酒井裕司PM)
インターネット上には、さまざまな画像、動画、音楽、文書などのコンテンツがあふれている。それらはデジタル情報ゆえに手軽にコピーでき、変更や合成といった加工も容易だ。こうした利点は一方で、著作者の意に反してコンテンツが複製、改変され流通するといった弊害も生んでいる。いまや、ネット上のコンテンツの著作権のコントロールは大きな課題となっている。 一方で、ネット上には以前からGPLやCopyleft、最近ではCreative Commonsといった、複製や改変の制限を持たないライセンスの下で提供されているコンテンツも数多くある。ここで紹介する「共用著作物を利用したコンテンツ作成システムのためのフレームワーク」(以下、本フレームワーク)とは、こうした複製や改変が制限されていないコンテンツ(以下「共用著作物」)だけをネット上から選別してローカルに格納し、素材として提供することで、共用著作物を素材として利用したコンテンツ作成環境を作り上げるのが目的だ。 著作権のコントロールという文脈では、技術的にどうやって違法な複製や改変を防ぐか、といった方策の検討が中心なのが現状だ。それは違法な複製から著作権者を保護するために重要な議論だが、一方で良心的なコンテンツクリエイターに対して、著作権上問題がない環境をいかに提供し、自由に創作活動をしてもらうか、という視点も重要だ。この案件を採択した未踏プロジェクトのプロジェクト・マネージャ 酒井裕司氏も、インターネット上の著作権問題に対して何らかの解決策を提示するべきだという問題意識をつねに持っているといい、それがこの案件の採択につながったという。
本フレームワークは全体で2つの機能に分けられる。1つはインターネットをクロールして複製や改変などを許可しているコンテンツを発見し、ローカルに保存する部分だ。現実にはCreative Commonsでコンテンツに対する著作権の情報を示すメタタグが定義されているため、そのメタタグをWeb上で検索し、対象となるコンテンツを見つけたら、ローカルに保存する、という動作になる。開発を担当する木戸崇裕氏によると、クロールの対象としてPtoPプロトコルも対応することで、Webに限らない幅広い領域を対象にするという。 もう1つの機能が、ローカルにストアしたコンテンツを素材としてプレビューし、さらに新たなコンテンツを作り出すためのオーサリングツールの部分だ。 フレームワークの最大の課題は、共用著作物を示すメタタグが現状でCreative Commonsしかないことだ。それ以外の共用著作物は、利用者が自身で検索し、指定して素材としてローカルに保存することになる。木戸氏は、PtoP上でも使える新たなメタタグの定義も開発の一部として視野にいれているという。 木戸氏は、2005年3月には、ネット上を検索して素材をローカルに保存し、それをプレビューできる基本的な機能を備えたプロトタイプを出したいとしている。 ◆「オープンソースによる開発実験プロジェクト」トップページに戻る |
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